大津の特色を生かした地産地消推進モデルの構築

活動の概要

大津市の農業は稲作が大半を占めており、野菜・果樹などの園芸作物の生産はわずかである。他方、大津市は交通の便が良く観光資源に恵まれていることから、今後も観光客の増加が見込まれる。大津市の園芸生産の振興と食による観光振興の両面で、大津でしか食べられない食材の発掘・普及が重要である。本事業では、大津の伝統野菜の「坂本菊」と「近江かぶら」を本学学生が継承し、生産量の拡大と普及活動に取り組み、観光施設での販売や加工品の開発を目指す活動を行う。

活動の内容

本学農学部が大津市と取り組む「大津の特色を生かした地産地消推進モデルの構築」をテーマとしたプロジェクトをスタートさせました(環びわ湖大学・地域コンソーシアム「大学地域連携課題解決支援事業2015」採択事業)。

大津の農業はその大半を稲作が占めており、野菜や果樹の生産量や種類が少ないというのが現状です。今回のプロジェクトでは、生産量の少ない大津の在来野菜の一部を本学学生が継承し、生産量の拡大や普及活動に取り組むとともに、将来的には観光施設での販売や加工品の開発までを見据えた取り組みとなることを目指しています。

具体的には、大津の伝統野菜である「坂本菊」(食用菊)と「近江かぶら」について、本学学生がこれまでの経緯や歴史的な背景、調理方法等を学ぶとともに、これらの伝統野菜を栽培することで、若い世代への食文化の継承を図ります。
また、伝統野菜を用いた新しいレシピや加工品についての検討を行い、新規販路への試験的な提供などについても取り組んでいます。

本学農学部資源生物科学科の佐藤 茂 教授が、大津市坂本にある穴太(あのう)地区を訪れ、「坂本菊」の生産者の方と情報交換を行い、「坂本菊」の苗を譲り受けました。生産者の方からは、「坂本菊」は栽培がとても難しく、坂本以外の地域ではうまく育たないといった話しや、一度栽培した土壌は数年休ませる必要があるといった話しをうかがいました。
譲り受けた苗は、本学瀬田キャンパス内の温室の他、各所で植え付けを行って栽培環境ごとの状況を比較するとともに、他県産の食用菊の品種も同時に植え付け、多品種間での比較も行っています。
また、もう一つの伝統野菜である「近江かぶら」は、約400年の歴史を持つ古来からの白かぶで、京の伝統野菜である「聖護院かぶら」のルーツでもあるとも言われています。
現在大津市では、「近江かぶら」の特徴を示す逆ハート形の個体を選抜しながら、より本来に近い「近江かぶら」の栽培に取り組んでいます。

本プロジェクトにおいても、大津市が選抜した種を植え付け、「近江かぶら」を大津市の特産品として復活させることを目指し、取り組んでいきます。

2015年度の具体的な活動

  • 「坂本菊」及び「近江かぶら」の歴史的な背景、調理方法等について文献資料から学び、また、「坂本菊」の生産者と「近江かぶら」の需用者(漬け物加工)、及び大津市産業観光部農林水産課などの関連部局と意見交換を行いこれまでの取組を学ぶ。
  • 苗や種子の一部を引き継ぎ、温室内でプランター栽培を行い、次年度以降の圃場における栽培の苗を供給する体制を整える。また、「坂本菊」利用時の補足材料に用いる品種を探索するため、他県産の食用菊品種を栽培して比較する。
  • 収穫した食用ギクは、収量や形質をチェックして次年度の改善につなげるほか、学生達が試食し感想をレポートする。
  • 「近江かぶら」を栽培し、生育観察を行う。

これまでの成果

2015年の成果

  • 7月に大津市穴太の農家から「坂本菊」の苗を入手し、龍谷大学農学部温室で栽培試験を始めた。食用ギク4品種 [黄ギク(金からまつ、松風); 紫ギク(延命楽、もってのほか)]を入手し栽培を始めた。
  • 「坂本菊」の100%の挿し穂を発根(活着)させる挿し芽繁殖技術を習得した。
  • 「近江かぶら」種子(大津市農林水産課採種)を、10月初めに播種し温室内で育成中である。

温室内で坂本菊を栽培している様子

学生サークル「お野菜大学」と連携して近江かぶらを作付しています

生産者からこれまでの取組について学ぶ

開花した坂本菊10月中旬〜11月上旬にかけて収穫可能です

今後の目標・課題

2015年度末までの課題

  • 食用ギク各品種の開花時期(開花開始日時、収穫終了日時)を調査する。
  • 花の特性[花径、新鮮重量、可食部(舌状花)の割合]を調査する。
  • 十分量の収穫があった場合は、試食し感想レポートを作成する。
  • 「近江かぶら」のプランター栽培(播種、栽培管理、収穫)に習熟する。

受賞・助成採択実績

  • 環びわ湖大学・地域コンソーシアム「大学地域連携課題解決支援事業2015」に採択され助成を受けています。
【他団体・グループとの連携について】連携可

連携先へのメッセージ

坂本菊苗の供給ができます。本プロジェクトに関心のある学生諸君の参加を歓迎します。

お問い合わせ

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活動団体情報

代表者
佐藤 茂
(農学部教授)
専門分野:園芸科学

主な連携メンバー
大津市産業観光部農林水産課、JAレーク大津、滋賀県大津・南部農業農村振興事務所、食用ギク栽培試験グループ(龍谷大学農学部資源生物科学科2015年度入門ゼミ、7組の学生有志を主体にして結成予定)、お野菜大学(学内サークル)

活動開始時期
2015年7月

主な活動地域
大津市(瀬田キャンパス、堂、穴太)

プロジェクト型 プロジェクト一覧