鳥取県の紹介-トリビア

概要

鳥取県は日本の中国地方に位置し、日本海側に面する山陰地方東部の県です。面積は全国で7番目に小さく、人口は全国で最も少ない都道府県です。 明治4年の廃藩置県により因幡国と伯耆国及び播磨国の一部がまとまって鳥取県となりましたが、すぐに旧播磨国地域は姫路県へと編入され、代わりに島根県より旧隠岐国が鳥取県へ編入されました。しかし明治9年のこと、鳥取県は島根県に併合され、消滅してしまいます。

その後明治14年9月12日のこと、島根県のうち旧因幡国と旧伯耆国の地域が分離再配置され、今の鳥取県が誕生しました。現在の鳥取県が誕生したこの9月12日は、平成10年に「とっとり県民の日」として定められ、県民の皆さんがふるさとについての理解と関心を深める日となっています。 こうした鳥取県の歴史は県出身の皆さんには常識かもしれませんが、そうでない方にとっては、実は鳥取県が島根県に吸収され消滅した時期があることや、隠岐の島が一時鳥取県だったことなどを知る人はそう多くはないと思われます。それ以前に、鳥取県と島根県のどちらが右側か左側かなんてこともネタにされました。

現在の鳥取県は、東部・中部・西部と3つのエリアに区分して論じられることが一般的です。県庁所在地の鳥取市があり、旧因幡国の地域となる東部。旧伯耆国の地域で、倉吉市を中心とする中部。同じく旧伯耆国の地域で、米子市、境港市を含む西部です。鳥取県の出先機関も、東部総合事務所、中部総合事務所、西部総合事務所と、各地域に拠点として配置されており、何事も各エリアに分けて語られることが常となっています。

地理的に東部は兵庫県に隣接し関西圏との経済的結びつきが強く、中部は南に面する岡山県北部より中国自動車道を経て各地へと繋がり、西部は中海・宍道湖に面する島根県東部とともに、山陰地方で最も多くの人口が集積するエリアの一角を成しています。 県内には東部と西部にそれぞれ空港があり、東部の鳥取砂丘コナン空港が東京路線のみなのに対して、西部の米子鬼太郎空港には東京路線に加え、令和2年10月現在はいずれも運休中ではありますが、山陰唯一の国際航路(ソウル、上海、香港)が就航しています。また、西部の境港は山陰地方で最も大きな国際港であり、日本海側の要衝として、貨客様々な船舶が出入りする港となっています。

鳥取県は日本海に面し、西部の米子市と境港市が山陰地方における海外の窓口となっている地理的特性から、日本海を中心とした環日本海エリアの国々を中心に国際交流に力を入れてきました。日本海に面する地域では韓国の江原道、ロシアの沿海地方、中国の吉林省、これらの地域にモンゴル中央県、と鳥取県を加えた5地域が毎年持ち回りで、「北東アジア地方政府国際交流・協力サミット」を開催しています。また、日本海に面する地域ではロシアのハバロフスク地方や、梨の生産をきっかけに交流が始まった地域として中国河北省、台湾台中市、青少年交流がきっかけとなったアメリカバーモント州、世界陸上大会がきっかけとなったジャマイカウェストモアランド県といった地域とも交流を行っています。

県花は「二十世紀梨の花」、県鳥は「おしどり」、県木「ダイセンキャラボク」、県魚「ヒラメ」です。

北東アジアサミット開催地域

観光概要

県東部エリア

JR鳥取駅へはJR京都駅より特急スーパーはくとで約3時間です。東部の観光地としてはやはり鳥取砂丘が有名。砂丘の近くには世界初、毎年テーマを替えて砂と水だけで彫刻作品を制作し、展示している「砂の美術館」があります。毎年1月、過去の砂像を崩した後に新たな砂像を制作し、4月頃より約9ヶ月間公開しています。

また、県東部は世界ジオパークとして認定された山陰海岸ジオパークを形成し、岩美町の浦富海岸は約15メートルにわたるリアス式海岸から、「山陰松島」とも呼ばれています。

県東部には岩美町の「岩井温泉」、鳥取市の「鳥取温泉」「吉岡温泉」「浜村温泉」「鹿野温泉」と温泉地が5箇所あり、大きな温泉街とは言えませんが、それぞれに趣ある湯が楽しめます。

近年は、八頭町の大江ノ郷自然牧場の卵とパンケーキが有名となり、関西圏から多くの人が食べにやってきます。また、小学校を改装してオープンした宿泊施設「OOE VALLEY STAY」や鳥取市佐治町の「佐治アストロパーク」には、満点の星空を目当てにやってくる旅行者が集まり、さらに旧国鉄の若桜鉄道「隼駅」は、大型バイクの「スズキ ハヤブサ」を駆るライダー達の聖地となっています。

砂の美術館
浦富海岸

県中部エリア

JR倉吉駅へはJR京都駅より特急スーパーはくとで約3時間半です。倉吉市には白壁土蔵群など古い町並が残ります。江戸時代、大阪が「天下の台所」と呼ばれる商都に発展した時代に活躍した豪商、「淀屋」から暖簾分けされた「倉吉淀屋」があり、農具の稲扱千刃(いなこきせんば)の販売で莫大な財を成しました。そうしたことから、市内には立派な家屋や土蔵が数多く残っています。

また最近は、国内に現存する最古の円形校舎を活用し、フィギュアミュージアムがオープンしました。近年市場が拡大した美少女フィギュアの製造大手「グッドスマイルカンパニー」の国内製造拠点が倉吉市にあることや、漫画「名探偵コナン」の作者、青山剛昌先生が倉吉市に隣接する北栄町出身であることから、漫画・アニメを活かしたスポットが数多くできました。国内最大の中国庭園である「燕趙園」では、庭園を借景に写真を撮る「中華コスプレ大会」が毎年開催されています。

そして、世界屈指の放射能泉である三朝町の「三朝温泉」、倉吉市の「関金温泉」、湯梨浜町の「はわい温泉」「東郷温泉」と温泉地が4箇所あるほか、日本一危険な国宝と呼ばれ、断崖絶壁の窪みの中に建造された「投入堂」がある三徳山三仏寺が有名です。

円形劇場
三徳山投入堂

県西部エリア

JR米子駅へはJR京都駅より新幹線でJR岡山駅まで約1時間、特急スーパーやくもに乗り換えて2時間と少しで到着します。中国地方最高峰の大山を望む県西部には、夏は登山、冬はスキーと、やはり大山でのアクティビティーを楽しむ観光客が多く訪れます。大山周辺には、大山を背に世界的な写真家の作品が鑑賞できる「植田正治写真美術館」や、季節に応じた花々が楽しめる国内最大級のフラワーパーク「とっとり花回廊」があります。 米子市内には山陰最大級の温泉街で、今年開発100周年を迎えた「皆生温泉」があり、当地は日本のトライアスロン発祥の地でもあります。

大山を背に弓ヶ浜半島を北上すると、日本有数の水揚げ量を誇る境港を有する境港市に至り、近年、夏はマグロの水揚げが多く、冬はズワイガニが有名です。山陰地方で水揚げされるズワイガニは「松葉がに」と呼ばれ、冬を代表する山陰の味覚として多くの旅行者に親しまれています。

また境港市は、漫画家の水木しげる先生生誕の地ということから、妖怪の銅像が建ち並ぶ「水木しげるロード」はあまりにも有名です。JR米子駅からJR境港駅までの区間は各駅には妖怪の名を冠した愛称が付けられ、ゲゲゲの鬼太郎のイラスト車両が運行し、一部列車では声優がアナウンスをするなど、約45分の乗車時間を楽しませてくれます。

大山スキー場
皆生温泉と米子市街地

特産品・名産品

二十世紀梨

1904年に千葉県松戸市より鳥取県へ導入された二十世紀梨は、水分が多くみずみずしい、ほど良い甘さと酸味、そしてシャリ感を持つ青梨系の代表品種です。幸水など赤梨系の生産が盛んな東日本に対し、鳥取県は長く二十世紀梨生産量日本一を誇ります。

 


スイカ

全国トップクラスの生産量を誇り、春の日照時間が多いことから、甘みたっぷりの鳥取スイカ。代表産地はやはりその甘さが有名な北栄町の「大栄すいか」。スイカ本来の味を求め、食味の良さで支持を得る「倉吉極実(ごくみ)すいか」、種を気にせず食べられる、「琴浦がぶりこ」など、種類も多様です。

 


らっきょう

らっきょうは水の少ない砂丘地でも栽培できる作物として、鳥取県が全国一の出荷量を誇り、砂丘の広がる鳥取市福部町と北栄町が産地です。「鳥取砂丘らっきょう」の名で親しまれ、砂丘の寒暖差から玉がギュッとしまり、透き通るような白さとシャキシャキとした食感が特徴です。

 


 

ながいも

鳥取県のながいもは出荷量こそ多くはありませんが、砂丘地で作るため代表品種「砂丘ながいも」は長くまっすぐなことが自慢です。北栄町が主な産地で、昭和30年代に本格的な栽培が始まりました。新品種「ねばりっこ」は小ぶりで折れにくく、粘りが強いのが特徴です。

 


松葉がに

松葉がには山陰地方で水揚げされたズワイガニのうち、成長した雄の総称です。11月上旬から3月にかけて波の高い冬の日本海で漁が行われ、ぎっしりと詰まった身と上品な旨味が楽しめる、茹でても、焼いても食べ応え抜群な鳥取を代表する冬の味覚です。

 


ハタハタ

全国1~2位を争う水揚げ量を誇ります。漁期の違いから子持ちの秋田県産に対して、卵がないかわりにしっかりと脂がのっているのが特徴です。全長20センチ以上の大型で脂のノリが良いものを「とろはた」と呼び、その干物は特に人気があります。

 


シロイカ

初夏から晩秋にかけて、日本海の夜をこうこうと明るく照らす風物詩「漁り火」。この一本釣りで釣り上げられるケンサキイカを鳥取では「白いか」と呼びます。甘みが強く濃厚な味わいが人気です。東日本では細長いケンサキイカを「赤いか」と呼ぶようですが、山陰地方で「赤いか」といえばソデイカのことを指します。

 


岩ガキ

海のミルクといわれる牡蠣、鳥取では6月からお盆にかけてが漁期。冬に出回る主に養殖のマガキに対し、天然で4年以上育ち、殻長13cm以上の岩ガキを「夏輝(なつき)」ブランドとして出荷し、その内超大型のものをプレミアム夏輝「砂丘の誉」と称しています。ぜひ、生食でお試しを。

 


鳥取和牛オレイン55

1966年に初めて開催された全国和牛能力共進会の肉牛区で一等賞となったのが鳥取県の種雄牛気高(けたか)号です。その子孫が全国各地に広がり、現在の有名ブランドの始祖となりました。血統を強く引き継ぐ程オレイン酸含量の高い脂肪となる傾向があり、口溶けや風味が良いことから、オレイン酸を55%以上含む鳥取和牛を区別して、ブランド化しています。

 


とうふちくわ

とうふちくわは木綿豆腐と白身魚のすり身を7対3の割合で混ぜ蒸し上げて作る、鳥取県東部発祥の加工食品です。江戸時代、鳥取藩主池田光仲公の質素倹約の勧めから生まれたといわれ、今は低カロリー、高タンパクなヘルシー食品として注目されています。


日本酒(純米酒)

鳥取の酒蔵は米と水だけで仕上げる「純米酒」の製造比率が高く、米の味を生かした燗上がりする「芳醇旨口」の純米酒が豊富です。これは、県出身の酒造技術指導者である故・上原浩氏の尽力によるところが大きく、「酒は純米、燗ならなお良し」という言葉は今も有名です。また、近年は鳥取でしか栽培されていない酒米の「強力(ごうりき)」を用いたお酒が多くつくられるようになっています。


産業

産業構成と就業状況

「県民経済計算」による平成29年度の経済活動別県内総生産(名目)を見ると、産業の中では、「製造業」が最も多く14.3%、次いで「不動産業」11.3%、「保健衛生・社会事業」が11.0%となっています。過去10年の傾向をみると、「農林水産業」はわずかに増加傾向がみられ、「製造業」は平成18年から5年は減少が続きましたが、直近の5年は持ち直し増加傾向が見られます。また、「保健衛生・社会事業」と「公務」の増加が目立ちました。

さらに、県の産業別の構成比を全国の平均的な構成比と比較することで表す特化係数を見れば、最も高いのが「農林水産業」で2.4、次いで「教育」と「公務」が1.7、「保健衛生・社会事業」が1.6と高くなっている一方、産業として弱い分野は、「鉱業」が0.4と最も低く、「情報通信業」が0.6、「製造業」と「専門・科学技術、業務支援サービス業」が0.7と、全国平均より低い結果となりました。

平成29年就業構造基本調査より産業大分類別有業者の数字を見ると、直近5年間で「農業、林業」従事者が4200人減少、「運輸業、郵便業」で1200人減少しています。一方増えたのが「医療、福祉」で5900人、「教育、学習支援業」で1700人の増加でした。さらに全国水準と比較すると、「農業、林業」は4.4ポイント、「医療、福祉」が3.5ポイント上回り従事者が多く、「情報通信業」が-2.2ポイント、「製造業」が-1.7ポイント下回り従事者が少なくなっています。

過去5年の転職就業者では、「農業、林業」が3.1%、「医療、福祉」が2.3%増加した一方、「宿泊業、飲食サービス業」が 1.9%、「製造業」が0.8%減少しました。「農業、林業」の増加は全国平均と比較して2.2ポイント上回っており、他県と比べて他業種からの就農者割合が多いようです。

育児をしている者の有業率を見ると、全国(79.2%)を上回る86.7%(全国7位)となっており、介護をしている者の有業率についても、全国(55.2%)を上回る57.4%(全国12位)となっています。また、夫婦ともに有業(夫婦共働き)の世帯割合は54.9%で、全国(48.8%)を上回り、全国7位でした。女性や育児・介護をする人が働きやすい地域と言えるかもしれません。

農林水産業

鳥取県は中国山地が日本海側にせり出した形で横たわっているため、山陽側に比べ狭小急傾斜で山地が多い地形となっており、平野は三大河川(千代川、天神川、日野川)の下流を中心に開けていますが、概して規模は小さいです。山地が多く平野が少ない地形のため、全面積に占める耕地の割合は9.8%で、全国平均の11.8%を下回り、林野率は73.8%と、全国平均の65.6%を大きく上回ります。このため、平地農業地域は耕地面積の6%に過ぎず、中山間地域で63%を占めています。

傾斜地での二十世紀梨栽培
砂地でのらっきょう栽培

近年は総農家数、販売農家数ともに減少を続け、販売農家は25年で約半数となりました。また、兼業農家が販売農家の約74%を占め、全国平均の66.7%を大きく上回っています。全販売農家のうち、販売金額が500万円以上の農家の占める割合は7.7%で、全国平均である15.4%の半分です。

平成30年度における県内野菜の品目別販売額の割合は、「すいか」28%、「白ねぎ」26%、「ブロッコリー」15%、「らっきょう」13%、「トマト」6%と続きます。果樹では、「二十世紀梨」を中心とする日本なしに加え、「かき」「ぶどう」が栽培されており、それぞれの栽培面積は743ha、258ha、65haと、30年前の約1/4まで減少しました。

鳥取県の畜産業は酪農では昭和40年代、肉用牛では昭和30年代、養豚、養鶏では昭和60年代をピークに家畜飼養頭羽数は減少しています。小規模層を中心に畜産農家数は減少傾向にあるものの、飼養規模の拡大に伴って一戸当たりの飼養頭数は増加し、専業化が進んでいます。

鳥取県における平成30年度の農業産出額(743億円)に占める畜産産出額は277億円で、37.2%となっています。

鳥取県の林業は、古くから八頭郡でスギが造林され、智頭林業、若桜林業として全国に知られる良質の杉材を生産してきました。一方、大山地域を中心に松の良林も多く、大山アカマツとして良質の松材を生産してきましたが、近年は松くい虫の被害により生産量が減少しています。また、戦後は日野地域を始め県内各地で造成された人工林が育っており、現在利用時期を迎えています。鳥取県の素材生産量は全国の1.3%を占め、25位とほぼ中位となっています。

近年、合板、木質バイオマス等の需要増により素材生産量は増加傾向にありますが、自県材の増加に比べて他県材の増加が大きいです。林業就業者数も20年前に比べて3割減少しており、65歳以上が占める率も15%と、高齢化率は高い傾向にあります。

鳥取県の水産業は漁船漁業が主体となっており、刺網漁業、小型底びき網漁業、釣漁業を主体とした沿岸漁業と、大中型まき網漁業、沖合底びき網漁業等を主体とした沖合漁業に分けられます。沿岸漁業では砂浜域に生息するヒラメ等が漁獲の主体となっていましたが、近年はサワラ、ブリ類といった回遊魚の漁獲が増加しています。また沖合では、表層では回遊性のクロマグロ、アジ等の浮魚類、底層ではズワイガニ、アカガレイといった底魚類が漁獲されています。

なお、県西部の境港は日本海側最大の漁業基地となっており、令和元年の水揚げ量では全国7位でした。魚種は多い順に、さば、あじ、うるめいわし、ぶり、べにずわいがにと続きます。しかし、県内の漁業就業者数はこの20年で4割減少しました。

大山の乳牛
イカ釣り漁船の漁り火

製造業

平成30年における鳥取県の製造業の製造品出荷額は前年比0.2%増の8,055億円。5年連続の増加となりました。出荷額は全国の0.2%を占め第45位となっています。

鳥取県で最も出荷額が多い業種は、「電子部品・デバイス・電子回路製造業」(製造業全体の20.5%)。次いで多いのは「食料品製造業」(20.2%)、「パルプ・紙・紙加工品製造業」(12.2%)、「電気機械器具製造業」(11.4%)、「金属製品製造業」(5.2%)、「生産用機械器具製造業」(3.6%)、「輸送用機械器具製造業」(3.6%)と続きます。

令和元年の県内製造業における産業別従業者の構成比では、多い順に「食料品製造業」(22.6%)、「電子部品・デバイス・電子回路製造業」(16.0%)、「電気機械器具製造業」(10.3%)、「繊維製造業」(8.3%)、「金属製品製造業」(6.4%)、「パルプ・紙・紙加工品製造業」(5.2%)、「輸送用機械器具製造業」(4.6%)、「生産用機械器具製造業」(4.3%)となっており、出荷額は多くないものの「繊維製造業」従業者が比較的多い傾向があります。

令和元年の市群別事業所数の割合では、多い順に「鳥取市」(33.3%)、「米子市」(20.5%)、「倉吉市」(10.7%)、「境港市」(16.0%)と、県内4市に事業所が集積しており、それ以外では、「東伯郡」(8.9%)、「八頭郡」(6.5%)、「西伯郡」(6.1%)と続きます。

伝統産業

経済産業大臣が認定する伝統工芸品は、鳥取県内に「因州和紙」「弓浜絣」「出雲石灯ろう」の3つがあります。また、鳥取県知事が郷土工(民)芸品として、陶磁器、染織、郷土玩具、竹細工、鹿野菅笠、淀江傘、因幡の踊り傘、木工品、鍛製品、和太鼓より49品目を認定しています。

伝統的工芸品(経済産業省)

因州和紙 因州和紙は古くから県東部で生産されてきた手漉き和紙の総称で、現在は鳥取市佐治町(旧八頭郡佐治村)と、鳥取市青谷町(旧気高郡青谷町)で受け継がれています。古くは奈良時代の正倉院の文書の中に、因幡で抄紙されたとする紙が保存されており、平安時代の記録にも因州和紙が朝廷へ献上されたとあります。
明治時代以降は、洋紙の普及や生活様式の変化により、生産量は低下していきますが、その後は画仙紙等の書道用紙と工芸紙、染色紙に力を注ぎ、現在に至るまで全国の多くの和紙愛好家や書道家に愛用されるようになりました。因州は画仙紙・半紙など書道用紙の日本一の産地として、今も書道用紙の全国シェア50%を占めています。
弓浜絣 弓浜絣は米子市から境港市にかけての弓ヶ浜半島で約250年前より伝わる絣です。古くからこの地は良質の「伯州綿」の産地であり、農家の女たちの手で独自の藍染綿織物が発達しました。深い藍色の地に美しい白抜きの絣柄が映える織物です。
弓浜絣の特徴はなんといっても絵絣と呼ばれるその図柄。絣糸を並べ、織り上げる図柄にあわせて藍で染めない箇所を事前に麻等で括り、括りの終わった絣糸を藍で染めると、括った箇所は染められず白く残ります。その後、改めて絣に織り上げると、素朴な図柄が浮かび上がります。現在は絣の需要自体が減少し、生産量はわずかとなってしまいました。
出雲石灯ろう 宍道湖南岸の宍道町来待地区を中心に産出する凝灰質砂岩の来待石(きまちいし)を原石として古い時代から作られるようになり、江戸時代以降に盛んとなりました。色彩が良い上に早く苔がつき、青く古色を帯びてきます。また、耐熱耐寒性に優れ、風化しにくい上に加工しやすいという長所があります。
主な産地は島根県ですが、鳥取県内では境港市が指定地域となっています。

鳥取県郷土工芸品

  • 陶磁器(牛ノ戸焼、因州・中井窯、法勝寺焼松花窯、法勝寺焼皆生窯、因久山焼、上神焼、上神焼上神山窯元、浦富焼、岩井窯、延興寺窯、黒見焼、福光焼、大山焼久古窯、山根窯)
  • 染織(倉吉絣、綾綴織、染物(筒書き)、大山友禅染)
  • 郷土玩具(木彫十二支、北條土人形、桜独楽、はこた人形、流しびな、きりん獅子、土鈴)
  • 竹細工
  • 鹿野菅笠
  • 淀江傘
  • 因幡の踊り傘
  • 木工品(桶、樽、指物、挽物、刳物、下駄、額縁、筥物、茶道具、桐箱、精霊舟、欄間彫刻、麒麟獅子)
  • 鍛製品(包丁、鎌、鍬、鋤、斧)
  • 和太鼓

弓浜絣

牛ノ戸焼

淀江傘

北條土人形


鳥取県出身・ゆかりの著名人

文化

学者

吉田璋也
鳥取市出身。柳宗悦に共感し民芸運動を行う。医師でもあった。民藝の美を現代の生活に取り入れるため自らも多くのデザインを残し、「民藝のプロデューサー」を自認した。鳥取市に「たくみ工藝店」「鳥取民藝美術館」を開設。故人。
岸田日出刀
東伯郡北条町(現:北栄町)出身。東京帝国大学工学部建築学科卒業後は講師、助教授、教授を務める。倉吉市役所庁舎は教え子の丹下健三との共作。東大安田講堂、東大図書館、衆・参議院議長公邸、高知県庁舎などの設計を手掛ける。故人。
佐々木惣一
鳥取市出身。京都帝国大学卒業後は講師、助教授、教授を務め行政法を講じた。1934年3月より2年間、立命館大学学長を務める。故人。

絵画・写真

植田正治
境港市出身の写真家。鳥取砂丘を舞台にした「砂丘シリーズ」が有名。人をオブジェのように配する構図の作品が広告写真、ファッション写真に親和性があり評価を高めた。福山雅治とは「HELLO」のCDジャケットを手がけた以降に親交を深め、写真を指導した。故人。
前田寛治
北条町(現:北栄町)出身、東京美術学校在学中は長原孝太郎と藤島武二に師事。卒業後はパリでクールベの写実主義を研究した。目に映る色彩ではなく心が感じる色彩を表現するフォーヴィスムの影響を受けながら、古典的構図による写実を探求。故人。

文芸

桜庭一樹
島根県生まれ、米子市出身。米子東高公式テニス部最後のブルマ隊の一員。2008年『私の男』で直木賞を受賞。他に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』など。最近は朝日新聞で『小説 火の鳥 大地編』を連載した。
尾崎翠
岩美郡岩井村(現:岩美町)出身。1914年3月に大岩尋常小学校の代用教員となった頃から雑誌への投稿を行うようになった。創作活動中の生活は苦しかったようだが、晩年以降に作品は再評価される。代表作は『アップルパイの午後』『第七官界彷徨』『こほろぎ嬢』など。故人。
尾崎放哉
鳥取市出身の自由律俳句の俳人。東京帝国大学を卒業後、東洋生命保険(現:朝日生命保険)に就職するが、突然それまでの生活を捨て寺男として転々とし、俳句を作る人生を送る。最期は小豆島の西光寺で没した。代表的な句に「咳をしても一人」などがある。故人。

棋界

中原誠
気高郡鹿野町(現:鳥取市鹿野町)生まれ、宮城県塩竈市出身の将棋棋士。2009年3月引退。十六世名人及び永世十段、永世王位、名誉王座、永世棋聖と5つの永世称号を保持する。通算1308勝は歴代5位。通算タイトル獲得数64期は羽生善治、大山康晴に次ぎ歴代3位。
山口恵梨子
大阪府生まれで2歳より東京都在住だが、父の本籍がある鳥取県三朝町出身と公言し、ほぼ毎年訪れている。2008年4月に女流棋士となり、2016年5月に女流二段。師匠は堀口弘治七段、得意戦法は中飛車。あだ名は「えりりん」、男性ファン多し。

漫画

青山剛昌
大栄町(現:北栄町)出身、1987年「週刊少年サンデー「週刊少年サンデー3・4合併号」(小学館)にて『ちょっとまってて』でデビュー。代表作『まじっく快斗』『YAIBA』『名探偵コナン』など。アニメ化も多く、世界的な人気を誇る。
水木しげる
大阪市出生、境港市育ち。幼少時の生活がその後の創作活動に大きく影響する。1958年に漫画家としてデビュー。代表作は『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など多数。受賞多数。妖怪漫画の第一人者。故人。
谷口ジロー
鳥取市出身、1971年「週刊ヤングコミック」(少年画報社)『嗄れた部屋』でデビュー。代表作に『「坊っちゃん」の時代』(原作:関川夏央)、『孤独のグルメ』(原作:久住昌之)など。第12回日本漫画家協会賞優秀賞、第3回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞など受賞多数。2011年にフランス政府芸術文化勲章シュヴァリエ章受章。故人。
サンドロビッチ・ヤバ子
県出身の漫画原作者。自身のサイトで連載していたWeb漫画『求道の拳』が評価されてスカウトを受ける。2012年4月より「裏サンデー」(小学館)で『ケンガンアシュラ』(作画:だろめおん)を連載した。2016年より『ダンベル何キロ持てる?』(作画:MAAM)、2019年より『ケンガンオメガ』(作画:だろめおん)を連載中。
足立金太郎(アダチケイジ)
米子市出身、2008年に講談社「週刊モーニング」「モーニング・ツー」で行われていた漫画賞で『Ryu-GU』が優秀賞を受賞。2011年「週刊モーニング」第2・3合併号から不定期連載を開始した『グラゼニ』(原作:森高夕次)で第37回講談社漫画賞。今もシリーズ連載が続く。
森秀樹
米子市出身、1982年「週刊少年サンデー増刊号」(小学館)にて『チェイサー』でデビュー。代表作の『墨攻』(原作:酒見賢一)で第40回小学館漫画賞受賞。他に『青空しょって』『海鶴』『新・子連れ狼(原作:小池一夫)』『戦国自衛隊(原作:半村良)』など。
藤原芳秀
八頭郡河原町(現:鳥取市河原町)出身、1986年「週刊少年サンデー増刊号」(小学館)にて『私立終点高校』でデビュー。代表作の『拳児』(原作:松田隆智)は、日本での八極拳の知名度に大きく影響を及ぼした。他に『ジーザス』『闇のイージス』(原作:七月鏡一)、『コンデ・コマ』(原作:鍋田吉郎)など。
堀田きいち
米子市出身。「ガンガンPOWERED」「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)で連載中の『君と僕。』はアニメ化もされた人気作。作者の病気療養により連載休止中であり、単行本の発行も15巻で停止中。
京町妃紗(日河まゆき)
鳥取市出身、2007年4月号「ChuChu」(小学館)にて『ピンクローズの鎖』でデビューだが、それ以前に、日河まゆきのペンネームでも2001年2月号「りぼんオリジナル」(集英社)での『てのひらの笑顔』でデビューしている。代表作は『続きはオレを好きって言ったらな』、『影姫の婚礼』など。
伊藤ゆう
境港市出身、1979年3月号「ラブリーフレンド」(講談社)にて『誤解がもとではじまって』でデビュー。夫は『湾岸ミッドナイト』の楠みちはる。代表作は「別冊少女フレンド」に連載した『まっ赤なキャベツ』『やったぜBaby!』『ダイナマイトキッス』など。
川崎三枝子
日南町出身。1964年に貸本漫画家デビュー、1971年に『黒衣の女』で一般誌デビュー。以降、女性を主人公にしたアクション劇画や官能劇画を多数発表する。レディースコミック漫画の第一人者。代表作に『妖あどろ』『ジタンヌ90』など。
しのだひでお
日野郡溝口町(現:伯耆町)出身。19歳で手塚治虫のアシスタントとなり、翌1959年に少女漫画でデビュー。上京時に手塚が転居したあとの部屋を譲ってもらったため、近所のトキワ荘へも度々訪れ藤子不二雄の作画を手伝っていた。「コロコロコミック」や小学館の学年誌に多く漫画を発表。代表作は『おらぁグズラだど』『ジャングル黒べえ』など。故人。

アニメ作家・イラストレーター

赤井孝美
米子市出身のイラストレーター。大阪芸術大学では山賀博之、庵野秀明、島本和彦、南雅彦らと同時期に在籍。ガイナックス立ち上げ時のメンバーとなる。シミュレーションゲーム『プリンセスメーカー』、アニメ『ぷちぷり*ユーシィ』のキャラクターデザインのほか、小説『星界の紋章』のイラストなどを手掛ける。
山口宏
米子市出身の脚本家。『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』に原画で参加した後、編集プロダクションに所属。高橋良輔に挨拶したことがきっかけで、『機甲猟兵メロウリンク』でアニメ脚本家としてデビューした。シリーズ構成を手掛けた主な作品に『ロザリオとバンパイア』『ゲートキーパーズ』『To Heart』など。『電脳学園3』などガイナックスのPCゲームシナリオも手掛けた。
前田真宏
米子市出身のアニメーター、アニメ監督、漫画家。東京造形大学在学中に「風の谷のナウシカ」、「超時空要塞マクロス」にアニメーターとして参加。1992年に山口宏らとゴンゾを設立。主な監督に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』『巌窟王』『青の6号』など。「アフタヌーン」で『巌窟王』を連載したほか、デザイン・作画で参加した作品多数。
錦織敦史
米子市出身のアニメーター、キャラクターデザイナー、監督。『フリクリ』の動画よりガイナックスに入社。主なアニメ監督作品に『ダーリン・イン・ザ・フランキス』『THE IDOLM@STER』がある。キャラクターデザインでは『THE IDOLM@STER』『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』『天元突破グレンラガン』など。
新田靖成
鳥取県出身のアニメーター、キャラクターデザイナー。キャラデザを務めた主なアニメ作品は『シャドウバース』『我が家のお稲荷さま。』『まぶらほ』『夏色の砂時計』『シスター♥プリンセス』など多数。
森康二
米鳥取市出身のアニメーター、絵本作家。東映動画(現:東映アニメーション)に発足当初から参加し、様々な商業アニメ制作に関わる。日本アニメーションへ移り、大塚康生、高畑勲、小田部羊一、宮崎駿らに大きな影響を与えた。世界名作劇場の『フランダースの犬』ではキャラクターデザインを手掛けた。故人。

映画

岡本喜八
米子市出身の映画監督。1958年に『結婚のすべて』で初メガホン。翌年『独立愚連隊』で注目を浴びる。1963年『江分利満氏の優雅な生活』、1968年『肉弾』がシニカルな視点とコミカルな要素を交えた作品として高評価を得る。1991年『大誘拐 RAINBOW KIDS』で日本アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。故人。
西河克己
智頭町出身の映画監督。松竹にて助監督待遇のまま1952年『伊豆の艶歌師』を初監督。その後1954年に日活と監督契約を結ぶ。「西河克己といえば吉永小百合もの」と言われ、『若い人』『青い山脈』『伊豆の踊子』などで日本映画の全盛期を飾った。その後テレビへ活動を移し、山口百恵・三浦友和の共演で『潮騒』『絶唱』『エデンの海』などを監督している。故人。

音楽

岡野貞一
邑美郡古市村(現:鳥取市)出身、1900年に東京音楽学校(現:東京藝術大学)卒業後、助教授、教授となり、音楽教育の指導者の育成に尽力した。高野辰之の詞による学校唱歌、『故郷』『春が来た』『春の小川』『朧月夜』『紅葉』など多数作曲。故人。

芸能

歌手・ミュージシャン

Official髭男dism
島根と鳥取というよりは、宍道湖・中海・大山という印象でしょうか。今や超有名POPバンド。
沢田研二
ジュリー、京都市育ちだが、実は生まれは鳥取市(当時:岩美郡津ノ井村)という事実。
川中美幸
米子市生まれ、吹田市育ちの演歌歌手。紅白出場24回は紅組歴代7位。ふたり酒と二輪草が大ヒット。
MALTA
倉吉市出身。1986年頃に日本たばこキャビンのテレビCMで星野和義と供に起用されたサックス奏者。
MIQ(みく)
3~18歳まで気高町浜村で育つ。2000年までは「MIO(みお)」の名で、ザブングル、ダンバイン、エルガイムなど日本サンライズ制作のロボットアニメを中心にテーマ曲を多く歌う。

俳優・タレント

蓮佛美沙子
鳥取市出身、平成18年に「犬神家の一族」でデビュー。堀越高校では故三浦春馬さんと同級生だったそう。
松本若菜
米子市出身、仮面ライダー電王でデビュー。実写「映像研には手を出すな!」ではツバメママ。
山本舞香
米子市出身。「鳥取美少女図鑑vol.2」登場後にスカウトされる。映画「とんかつDJアゲ太郎」のヒロイン服部苑子、実写「今日から俺は!!」の森川涼子。
瀧本美織
鳥取市出身、エイベックスよりSweetSでデビュー。NHK連続テレビ小説「てっぱん」主役。宮崎駿監督「風立ちぬ」のヒロイン役も。
伊藤ゆみ
鳥取市出身。韓国アイドルグループSugarのメンバーでデビュー、ICONIQ(アイコニック)で歌手デビュー、現在は俳優で活躍。
宇仁菅真
倉吉市出身。連続テレビ小説の常連ですが、なんといってもストレッチマン!
小野ヤスシ
境港市出身。「ザ・ドリフターズ」の初期のメンバーだが、脱退後はスターどっきり(秘)報告のリポーターや時代劇俳優等で活躍。故人。
イモトアヤコ
岸本町(現:伯耆町)出身、大学在籍中に珍獣ハンターの企画で有名に。植田正治氏を敬愛する写真家の面を持つ。
宮川大助
夫婦漫才の第一人者、宮川大助・花子のツッコミ担当。境港市生まれ。本名は松下孝美。
まひる
ガンバレルーヤのツッコミ担当、大山町出身。イモトアヤコと実家が近い。
団長安田
兵庫県西宮市出身、鳥取城北高等学校卒業。お笑いグループ安田大サーカスのリーダーでツッコミ担当。

声優

近藤孝行
鳥取市出身。同い年の声優、小野大輔氏と仲が良い。テニスの王子様シリーズではキャラクターソングの作詞も行う。
下田麻美
鳥取市出身、「THE IDOLM@STER」の亜美・真美役で有名に。ボーカロイド「鏡音リン・レン」の声でもあり、双子キャラの印象が強い。
若林直美
江府町出身、「THE IDOLM@STER」の秋月律子。アニメ「十二国記」の大木鈴。アイドル役声優の最年長。
八巻アンナ
県出身、同志社大学卒。「アイドルマスターシャイニーカラーズ」の白瀬咲耶。アニメ「ライフル・イズ・ビューティフル」の五十嵐雪緒。
有本欽隆
米子市出身、アニメ「ちはやふる」の綿谷父。「サイコパス」の征陸智己。映画・海外ドラマ吹き替えを多数こなす大御所。故人。

スポーツ

野球

九里亜蓮
米子市出身の右投げ投手、2013年広島東洋カープドラフト2位。岡山理科大付属高から亜細亜大学へ進学し、東都大学リーグで優勝、MVP。通算29勝25敗。背番号12。
能見篤史
兵庫県出石町(現:豊岡市)出身の左投げ投手、鳥取城北高校卒業。2004年阪神自由獲得枠。通算103勝93敗1セーブ47ホールド。NPBにおける40代投手のシーズン最多登板数記録保持者。
浜名千広
鳥取県生まれ、母が倉吉市出身。1991年ダイエードラフト3位の右投左打内野手。2002年にヤクルト移籍、2004年ロッテで引退。通算811安打、32本塁打、打率.245。
川口和久
鳥取市出身の左投げ投手、1980年広島東洋カープドラフト1位、1995年に巨人へ移籍し1998年引退。通算139勝135敗4セーブ。タイトルは最多奪三振3回。
加藤伸一
倉吉市出身の右投げ投手、1983年南海ホークスドラフト1位、ダイエー、広島、オリックス、近鉄と渡り2004年で引退。通算92勝106敗12セーブ。
小林繁
赤碕町(現:琴浦町)出身の右投げ投手、1971年巨人ドラフト6位。1978年のドラフトで江川の交渉権を獲得した阪神と巨人との間でトレードが行われた江川事件の当事者となり、阪神へ。1983年引退、通算139勝95敗17セーブ。
角盈男
米子市出身の左投げ投手、1976年巨人ドラフト3位。新人王、1981年に最優秀救援投手を獲得。1989年に日本ハムファイターズに移籍、1992年にヤクルトスワローズで引退。通算38勝60敗99セーブ。
米田哲也
米子市出身の右投げ投手。1956年阪急ブレーブス入団、1975年に阪神タイガースへ移籍、1977年に近鉄バファローズで引退。通算350勝285敗2セーブ。2000年に野球殿堂入り。

サッカー

中田浩二
滋賀県志賀町(現:大津市)出身、小3で米子市へ転校しサッカーを始め、中学時代までを過ごす。鹿島アントラーズ、マルセイユ、バーゼルで主に守備的MF、DFとしてプレーし、2014年引退。日本代表では2002年と2006年のワールドカップに出場、リーグ通算407試合出場、47得点。
昌子源
神戸市出身、米子北高校卒業。鹿島アントラーズ、トゥールーズを経て、現在はガンバ大阪でDFとしてプレー。日本代表では2018年ワールドカップに出場を果たした。
塚野真樹
米子市出身で鳥取県出身では初のJリーガー。1993年に旧JFL2部の本田技研に入団、1995年にヴィッセル神戸へ移籍、1997年にFC東京前身の東京ガスを経て1998年よりSC鳥取入団。2007年以降はガイナーレ鳥取の社長に就任し、初のJリーガー出身社長となる。
丸谷拓也
南部町出身で鳥取県出身では2人目のJリーガー。2008年サンフレッチェ広島入団、主にボランチでプレーし大分トリニータ時代の2013年にはJ1でハットトリックを達成する。2019年に引退、リーグ通算176試合出場、14得点。
大部由美
境港市出身のDF、1991年日本女子サッカーリーグに参入した日興證券へ入団。新人王を獲得したほか日本代表にも選出され、1991年の第1回ワールドカップから2003年の第4回大会まで連続で出場。OKI、YKKを経て2006年に東京電力で引退。リーグ通算257試合出場、21得点。国際Aマッチ通算85試合出場、6得点。

相撲

琴櫻傑將
倉吉町(現:倉吉市)出身の第53代横綱、佐渡ヶ嶽部屋。1963年3月場所で初入幕、1967年9月場所後に大関へ昇進、1968年7月場所に初優勝。その後1972年11月場所と1973年1月場所を連覇し、当時32歳の最高齢で横綱昇進を果たす。1974年7月場所前に引退を表明。故人。
石浦将勝
鳥取市出身、宮城野部屋所属。鳥取城北高校から日本大学へ進み2012年卒業後にプロ入り。2015年1月に第53代横綱の琴櫻以来となる鳥取県出身の関取となり、2016年11月場所で入幕を果たした。最高位は東前頭8枚目。
琴光喜啓司
愛知県岡崎市出身、鳥取城北高校に留学し、日本大学を経て佐渡ヶ嶽部屋。2001年9月場所に幕内在位7場所目という史上3位のスピードで初優勝。その後は故障などもあり、大関となったのは2007年7月場所後となった。そして2010年5月場所中に野球賭博問題が発覚、相撲協会から解雇された。
照ノ富士春雄
モンゴル国ウランバートル市出身、鳥取城北高校に留学後、間垣部屋入門を経て現在は伊勢ヶ濱部屋。2014年3月場所で新入幕を果たし、2015年3月場所で関脇に昇進。2016年5月場所で初優勝、場所後に平成生まれ初の大関となるが、その後は故障で幕下からも陥落する。しかし2020年7月場所に見事幕内への復帰と復活優勝を果たした。
逸ノ城駿
モンゴル国アルハンガイ県バットツェンゲル村出身、鳥取城北高校留学後に鳥取県体育協会職員を経て湊部屋へ入門。2014年11月場所に所用5場所で三役昇進は昭和以降最速。その後はヘルニアの影響もあり、2020年1月場所には十両に陥落するも、再入幕を果たす。

格闘技

武尊
米子市出身、上京し高校卒業後キックボクシングジム「チームドラゴン」入門、2011年9月にKrush.12でプロデビュー。2013年5月にKrush.28 -58kgにて王座獲得。2015年4月に初代K-1 WORLD GPスーパーバンタム級王座を獲得した。2016年10月にチームドラゴンを離脱し新チーム「Krest」に移籍。2018年3月にはK-1 WORLD GPでフェザー級、スーパー・フェザー級の3階級制覇を達成している。

マラソン

山下佐知子
鳥取市出身。1991年8月の世界陸上選手権女子マラソンで銀メダル。1992年8月のバルセロナオリンピックの女子マラソンで4位入賞。
森下広一
八頭町出身。八頭高校卒業後旭化成入社。1992年8月のバルセロナオリンピック男子マラソン銀メダル。

アーチェリー

川中香緖里
琴浦町出身。2012年6月のロンドンオリンピックで団体銅メダル。2016年8月、リオデジャネイロオリンピックにも出場した。

ゴルフ

鈴木愛
徳島県東みよし町(旧:三加茂町)出身、高校時代を倉吉北高で過ごす。19歳の2013年にプロテスト合格、2014年に日本女子プロゴルフ選手権大会を20歳128日で優勝し、宮里藍の記録を更新した。2017年、2019年賞金女王。

テニス

土居美咲
千葉県大網白里町(現:大網白里市)出身。父が智頭町、母が鳥取市出身。2008年12月駿台甲英高校在学中にプロへ転向。2016年全英オープンシングルスベスト16、この年のWTAランキング30位が最高位。

経済

金子亮太郎
鳥取市出身。一橋大学経済学部卒業後、明治生命保険入社。1998年明治生命保険社長に就任。安田生命と合併した2004年に明治安田生命保険社長就任、翌年退いた。
吹野博志
淀江町(現:米子市)出身。一橋大学経済学部卒業後、ハーバード大学AMP修了。1965年日本電子株式会社入社。1986年セイコー電子工業USAのCEO、1994年デルコンピュータ(株)代表取締役会長、翌年米デル社副社長など多くの企業で経営を行う。
鬼塚喜八郎
気高郡明治村(現:鳥取市松上)出身。1949年9月に鬼塚株式会社を設立。鬼塚式バスケットシューズのブランドを虎印とし「ONITUKA TIGER」で販売。1977年に株式会社アシックスとなる。故人。
増谷麟
西伯郡上道村(現:境港市)出身。金沢医学専門学校(現:金沢大学)薬学科卒業後、松竹キネマ株式会社入社。1932年6月写真化学研究所(PCL、現在の東宝)を創立し、後に東宝映画株式会社常務取締役となる。1946年5月に井深大、盛田昭夫と東京通信工業株式会社(現:ソニー)を設立し監査役となった。故人。
足立正
境町(現:境港市)出身。東京高等商業学校(現:一橋大学)卒業後、三井物産へ入社。1920年王子製紙取締役に就任し、1942年社長に就任した。東京商工会議所及び日本商工会議所会頭などを歴任。故人。
磯野長蔵
倉吉市出身。東京高等商業学校(現:一橋大学)卒業後、明治屋創業者の磯野計が創業した磯野商会入社。長女・菊と結婚、1903年明治屋副社長に就任。1907年麒麟麦酒設立発起人の一人となる。その後は麒麟麦酒の社長、会長を務め、ビール業界トップに押し上げた。故人。

架空の人物

アムロ・レイ
機動戦士ガンダムの主人公。テレビアニメ版の設定では、生誕から幼少期までを山陰地方で過ごしたとある。キャラクターデザインを担当した安彦良和氏は「鳥取出身」とインタビューで答えている。