Café rita(2022年度龍谷チャレンジ採択事業)

(1)事業の概要

Café ritaでは、コロナ禍により学生そして地域住民の希薄化した関係性の問題を解決するべく、地域の住民と学生を繋げるために龍谷ミュージアムのカフェスペースを利用し、飲食物を提供しながらお客様がくつろげる空間を提供していました。また、深草キャンパス内でのイベントの出店や西本願寺様とのコラボなどコーヒーを通じて様々な関係を構築しました。

(2)事業実施に至る経緯と背景

立ち上げ当時、オンライン授業が多くまた学生間では友人作りが円滑に進まず、地域の住民との関係があまりないことを問題視し、そのような地域、学生の課題を解決するためにカフェ事業を立ち上げようと考えました。飲食店なら会話が弾みやすく関係作りに最適だと考えました。また、学生はアイデンティティの確立に悩む時期でもあり、ストレスを抱えていたり悩みがある人が多いと思い、そのような学生の憩いの場を作ろうと考えました。

(3)事業実施項目

  1. カフェ事業
    龍谷ミュージアムの展示期間に週に2、3日ほどカフェとして飲食店を出し、コーヒーや地域の和菓子などの飲食物をお客様に提供していました。提供する商品も龍谷大学の卒業生の企業からコーヒー豆を卸してもらい、また、地域のお店から仕入れたものを提供するなどしていました。
  2. オリジナルブレンドの作成
    京都大学の学生とコラボし、アジアをイメージしたフェアトレードのオリジナルコーヒーブレンドを開発しました。またドリップパックを様々な人に販売しました。
  3. 西本願寺とのコラボイベントの開催
    龍谷ミュージアムに隣接する西本願寺様とコラボし、コーヒーを飲みながら法話を聞くイベントを月に一度ほど開催していました。また、このイベントに関しては定期的に今後も龍谷ミュージアムで開催する予定です。
  4. 展示イベントを開催
    田中先生と共にエチオピアのタビの展示を1ヶ月ほど開催致しました。具体的には店内に展示物を置き、来場者が作品に触れやすい形をとりコミュニケーションが生まれるよう心がけました。
  5. キャンパス内での出店
    イベント時(オープンキャンパス、宗教部のイベントなど)のキャンパスでの出店などを行いました。学生や先生方にフリーコーヒーとしてコーヒーを振る舞い、憩いの場を学内に簡易的に作りました。

(4)事業の成果

  • 常設店舗での成果としては、様々な人を受け入れ、平安高校のお手伝いで来ている高校生から地域の高齢者まで、皆が安心するような場所を提供しました。様々な地域の商品を取り扱うことで地域活性化につながり、今まで地域の人や学生に知られていなかった地域の店舗の魅力を伝えることができたと思います。また、店舗を回すことを通し、人との関わり方や経営の方法、流れを知ることができました。
  • 店舗でのイベント開催では、自分の得意なことや好きなことを表現できる場として、店舗を使うことができました。学内では、このような課外活動などを発表したり、様々な人に知ってもらえる機会が少ないと感じ、気軽に実践できる機会を提供しました。また、西本願寺とのイベントなど、今まで関わりが少なかった方々とも関係を構築できたと思います。
  • キャンパス内などの外部での出店に関しては、コーヒーを提供することでコミュニケーションの機械を増やすことができたと感じています。

(5)課題と今後の展望

今回の事業での課題は資源不足により継続ができなくなったことです。特に人手が足りず、メンバー間でも個人の活動などが重なり継続することができなくなってしまいました。また、新たなメンバーを入れてもモチベーションが続かずやめてしまったりすることが多く、引き継ぐことができませんでした。資金面でも、十分な人件費を出せるほど売り上げは立たず、中核のメンバーでも優先順位が下がってしまっていました。また、週に2、3日の営業だったため、顧客を獲得することが難しく学生もそこまで龍谷ミュージアムに足を運ばないこともあり、僕らが達成したかった学生と地域住民の孤独の解決やコミュニケーションができる場としての活用が思うようにはできませんでした。
今後の活動としましては、常設の店舗としては閉めますが、西本願寺とのイベントなど龍谷ミュージアムで行うに適切だと考えるイベントに関しては引き続き龍谷ミュージアムにて開催したいと考えています。また、その他の活動としては大学のキャンパスなど外部でイベントを行っていきたいと思います。また、飲食事業から離れ、僕らの目標が達成しやすい形で活動したいと考えています。

(6)事業実施を通じて見出された特長

ポイント1「事業を継続しなくてもいい、無理に」
ポイント2「人を動かす難しさ。特に金銭が絡むとややこしくなること」
ポイント3「資源の確保を計画的にみておいた方が良い」

活動団体情報

代表者
Rita
高岸 武美

連絡先
REC事務部(京都)

主な連携メンバー
龍谷大学付属平安高等学校、西本願寺、アカイノロシ

活動開始時期
2021年9月

主な活動地域
龍谷ミュージアム