活動の概要
第1回大会となる「京都マラソン2012」の開催日が、東日本大震災から丸1年目の3月11日であることから、義援金を集めることを目的とした本学学生プロジェクトがスタートしました。スポーツマネジメントを学ぶ学生達は、単に義援金を集めるだけでなく、大会のコンセプトでもある京都の活性化にも着目し、京都の伝統産業(工芸)である西陣織や京くみひもの手作りブレスレットを販売し、「スポーツ・マラソン」、「震災復興」、「京都の伝統産業(伝統工芸)」、「地域貢献」をテーマに活動を継続しています。京都マラソン2014、2015においては、「京念珠ブレスレット」を製作・販売し、売上金を東日本大震災復興支援事業「スポーツこころのプロジェクト」へ全額寄付し、被災地での活動にも参画しました。 以降は、京友禅(2017)、西陣織(
活動の内容
京都マラソン2015において、スポーツサイエンスコーススポーツマネジメント研究室・松永ゼミの学生プロジェクトチームが実施した「京都マラソン×龍谷大学スポマネlab.×京念珠~京から結ぶ東北との和~」では、東日本大震災復興支援事業への寄付を目的に製作した京念珠ブレスレットを販売致しました。
龍谷大学深草町家キャンパスにおいて地域の小学生をはじめ保護者の方々にも参加をしていただき、震災復興と京都の伝統産業(工芸)の活性化に関する本プロジェクトの趣旨説明の後、京念珠ブレスレットの作成に一緒に取り組みました。当日は、京都念珠製造販売事業協同組合の方にもお越しいただき、京念珠の本質を知るお話や製作のポイントなどについて、学生と地域のみなさんと共にたくさんのことを教えて頂きました。
京都マラソン2015おこしやす広場(みやこめっせ)ブース内では、前年度大会京都マラソン2014にてご協力を頂いた義援金の寄付の報告と、寄付先である「スポーツこころのプロジェクト」の被災地(宮城県・福島県)でのボランティア活動について報告を兼ねる形式で京念珠ブレスレットの販売を実施しました。その結果、販売期間(2月13日(金)~15日(日)の3日間)で、15万4,100円の義援金を集めることができ、「スポーツこころのプロジェクト」に全額を寄付させて頂きました。
深草町家キャンパスで地域の子供たちと一緒に京念珠ブレスレットを製作しました。
これを身に付けた京都マラソンの選手が東北に思いをはせて走ってくれることを願います。
京都マラソン会場で販売した京念珠
これまでの成果
被災地への寄付という成果を達成していることはもちろんですが、スポーツを通じて、学生たちが震災復興について、さらに地域や伝統産業(工芸)の活性化について考え、プロジェクトを企画・運営するという実践活動によるスポーツマネジメントの学びの効果も非常に大きなものとなりました。また、龍谷大学深草町家キャンパスでの地域の方々との交流プログラムでは、伝統産業(工芸)の本質に触れて頂くと同時に、本学卒業生の親子の参加など、新たな交流もあり非常に大きな成果となりました。
さらにこの活動は単に寄付をするだけでなく、寄付先である被災地(宮城県・福島県)の小学校に実際に赴き、アシスタントのボランティアスタッフとして活動に参加させて頂き、その報告を次の京都マラソンのブース内で掲示するという仕組みにも意味があります。つまり、寄付をして頂いた方々に、具体的な報告をするという循環と継続性に大きな意味があり、それが最大の成果であると考えています。
2014年2月13日 毎日新聞朝刊
京都マラソン会場での販売ブース。売り上げは被災地へ寄付されました。
今後の目標・課題
寄付先である、東日本大震災復興支援事業「スポーツこころのプロジェクト」の被災地(小学校)での活動は、当初の5年間の期限を延長し2020年までの継続が決定したため、本学生プロジェクトについても引き続き継続していきたいと考えています。
そのためには、震災復興に対する意識の低下や京都の伝統産業(工芸)の衰退化などについての理解をさらに深め、引き続きこの学生プロジェクトを発展し継続させていくためのさらなる学生の自発的な学びが重要です。スポーツを通じた地域活性化をテーマにスポーツマネジメントについて学ぶ学生たちには、新たな幅広い視点でこの活動を継続しながら成長してもらいたいと願います。
連携先へのメッセージ
京都の伝統産業(工芸)の活性化をテーマにしているため、今後も様々な組織・団体との連携・協力にチャレンジしたいと考えています。
お問い合わせ
活動団体情報
代表者
松永 敬子
(経営学部スポーツサイエンスコース教授)
専門分野:スポーツマネジメント
主な連携メンバー
京都市・京都マラソン実行委員会・京都念珠製造販売事業協同組合
活動開始時期
2011年度
主な活動地域
京都市内