2022龍谷大学学生気候会議(2022年度龍谷チャレンジ採択事業)

(1)事業の概要

昨年度に引き続き、第二回目となる学生気候会議を本学で開催いたしました。今年度から取り入れた新たな取り組みとして、アイスブレイクを兼ねた実践型カードゲーム、議論をリアルタイムで可視化できるファシリテーショングラフィック、周知の際には無作為抽出を用いました。その結果、興味の有無に関わらず、さまざまな学生を募ることができました。今年度は第二回目ということで、さらに注目の集まる会議となりました。

(2)事業実施に至る経緯と背景

第一回となる学生気候会議の参加を通し、学生団体を立ち上げました。これは、学生気候会議が単なるイベントとしてではなく、継続し拡大されるだと考えたからです。そして第二回の開催を通し、昨年度の参加者の私たちだからこそ企画できるアプローチ方法を模索することで、同じように活動する学生の獲得を期待できるのではないかと考えたからです。

(3)事業実施項目

  1. 周知方法
    今年度はポスター、チラシの周知方法に加え、無作為抽出を取り入れました。欧州で行われている気候市民会議に習い、無作為に各学部生の20%を抽出しメールを送信しました。
  2. ファシリテーション研修
    運営を担当した学生気候会議実行委員会の我々は、今年度はファシリテーターとして議論に携わりました。当日円滑に運営するため事前準備として研修を受けました。二名の講師の方々をお招きし、互いに感想を伝えあいながらより良いファシリテーター像を模索するフィードバック形式で進めました。
  3. テーマ
    会議当日は消費、移動、住、食、キャンパスライフの観点から、我々にできることを話し合いました。また、京都市、京都府地球温暖化防止活動推進センター、気候ネットワークから講師の方々にご登壇いただき、テーマに関する話題提供をしていただきました。
  4. 事後アンケート(※一部抜粋)
    • 今の自分自身の能⼒などを考えると、勇気を出してリーダーについていくようなフォロワーになりたいと思う
    • 脱炭素を「できそう」と思ってもらうために、具体的な⼿段(企業の省エネなど)を提案したり、正しい情報(ある仕組みや商品などが本当に環境にやさしいのか等)を提供する⼈。
    • ⾃利利他の思想を基に、楽しみながら、ポジティブに⾏動する⼈になりたいです。

(4)事業の成果

  • 今年度初めて無作為抽出を取り入れたことで、興味がある人に偏らずさまざまなバックグラウンドの学生が集結しました。特に、興味がある人がほとんどだった昨年度に比べ、いわゆる意識の高い議論だけに限定せず、目指すところの誰一人取り残さないという議論が成せたのではないかと考えています。
  • 伏見エリアにおける社会課題について学びました。我々が拠点を置く伏見であるにもかかわらず、知らないことがたくさんありました。この学びを通し、学内での取り組みや解決策を模索するだけでなく、普段の生活に結び付けて考えられるようになりました。
  • 今回の学生気候会議を通じて、一名の参加者がOC’s(=学生気候会議実行委員会)に参加してくれました。元々環境問題に深く興味があったわけではないとのことですが、楽しかったと振り返ってくれました。このことは一人の学生にとって大きな変化になったのではないかと捉えています。

(5)課題と今後の展望

今回の事業での課題は日程の減少です。本来であれば4日間の開催を通し内容をさらに増やせればと想定していたのですが、参加者確保の都合で断念せざるを得ませんでした。
今後は前期と後期に時期を分ける等の工夫を考えていきたいです。また、机上での議論の身になっていたのですが、伏見エリアの知識提供を通し、フィールドワークも視野に入れながら進めていきたいと思います。

(6)事業実施を通じて見出された特長

ポイント1「継続的な広報活動」
ポイント2「学外に発信する前に学内でいかに注目を高められるか」
ポイント3「学生だけでできることに留まらず、各制度や頼れる教職員の方々に積極的に相談し、新たな切り口を見出す」

活動団体情報

代表者
龍谷大学学生気候会議実行委員会
松田 あゆみ

連絡先
REC事務部(京都)

主な連携メンバー
気候ネットワーク、京都市総合企画局、総合政策室、京都府地球温暖化防止活動推進センター

活動開始時期
2021年4月

主な活動地域
龍谷大学 深草キャンパス