S-Project (社会連携・社会貢献部門)(2024年度龍谷チャレンジ採択事業)

(1)事業の概要

宇治田原町にある施設「宗円交遊庵やんたん」の利用客は少ない。加えて、宇治田原町は、煎茶発祥の地であり、そのことを知っている人も少ない。そこでお茶の魅力を発信するために、宗円交遊庵やんたんのHPのリニューアル、体験動画の作成、ローカルケーブルテレビ番組制作・放送、お茶を利用したクラフトビールの提案を行った。また、宇治田原町の地域活性化を図るため、町内の店舗紹介、秋のマルシェを開催し、宇治田原町を知ってもらう機会を設けた。

(2)事業実施に至る経緯と背景

2024年2月に宇治田原町に伺う機会があり、町内の店を調べてみたが、情報がほとんど掲載されていなかった。情報が掲載されている中で、お茶の体験などが行える宗円交遊庵やんたんを訪れた。訪れた際、宇治田原町が煎茶発祥の地であり、お茶の魅力がたくさんあるのにも関わらず、紹介されていないイメージがあった。そこで私たちが昨年龍谷チャレンジにて瀬田キャンパスの魅力発信を行った技術を用いて宗円交遊庵やんたん・緑茶の魅力発信をできればと持ちかけた。

(3)事業実施項目

(1) 宗円交遊庵やんたんのHP作成

HPを閲覧した際に、見にくかったため、HPのリニューアルを行った。宗円交遊庵やんたんでできるお茶の体験、食事のメニューの紹介、宇治田原町内の飲食店の紹介を掲載した。このことにより、HP閲覧者が宇治田原町に訪れたくなる様なコンテンツの作成、加えて、日本茶に興味を持ってもらうことができただろう。

URL:https://www.yantan.jp/

(2) 秋マルシェの開催

宇治田原町の地域活性化を図るため、宗円交遊庵やんたんの協力のもと、秋のマルシェを実施した。宇治田原町の飲食店紹介のために訪れたお店に出店していただき、私たち自身は各お店のお手伝い、子供たちに楽しんでもらうために、スーパーボール掬いをできる様に企画した。

(3) お茶体験の撮影

宗円交遊庵やんたんでできるお茶の体験をし、体験ごとに撮影を行った。作成した動画については、HPに掲載、youtubeに投稿など行い、見てもらう機会を増やした。

(4) 産業観光課のイベントに参加

12月1日に行われた、歴史ウォークに参加した。宇治田原町の奥山田地区にある寺社を徒歩で巡り、宇治田原の歴史を語る会の方が説明されたことなどを聞き取り、まとめて映像化した。

(5) ローカルケーブルテレビでの撮影

宗円交遊庵やんたんにて行われているイベントなどに参加した際に撮影し、編集を行い、ローカルケーブルテレビZTVにて6月、7月、1月に放映。ZTVは滋賀県、京都府、三重県、和歌山県にて放送されており、滋賀県については、宇治田原町から車だと30分ほどで来れる場所であるため、集客効果はあるだろう。

(6) クラフトビールの提案

宇治田原町の店舗紹介の際訪れた、お茶屋さんのご協力のもと、宇治田原町の茶葉で作成した玉露を利用したクラフトビールを提案した。現在宇治田原町では茶園の後継がいないことが多発しており、茶園が放棄されていることが問題となっている。宇治田原町で新たなお茶の商品を提案することによって、後継者の減少を阻止できるのではないかと考え、今まで見たことのない玉露を利用したクラフトビールを提案した。

(4)事業の成果

  • 町内イベントへの参加等を通して宇治田原の住民と出会う機会が多く、話を伺ってみると地域を活性化して欲しいという思いはあるものの、行動に移すことが難しいという様なことを話していた。そのため、私たちの活動に協力的な方々が多く、興味を持っていただける機会があり、応援してくださる方も多かった。
  • HPのリニューアルにより、老若男女問わず目に留めて頂けるような親しみやすいデザインに変化した。コンテンツとして施設のお茶に関する体験プランの動画制作を行い、端的でありながらも体験の概要やその意義が閲覧者に伝わるような映像を設置することができた。また、近隣の町内店舗を紹介するページを設け、施設の行き帰りにも役立てて貰えるようなコンテンツを用意することができた。
  • 秋のマルシェイベントにて、地元の飲食店や茶屋に出店を依頼したことで、住民同士の繋がりの重要性を見つめ直して貰えるような交流の場を作るとともに、自分たちの地元である宇治田原町の魅力を改めて発掘して貰える機会を創り、シビックプライドの構築に繋げることができた。
  • 町内で実施した活動を元に、多くの方々と意見交換を行い、宇治田原町の展望について様々な方の意見や思いを聞くことができたため、今後の活動方針や事業の引継ぎに見通しを持たせることができた。

(5)今後の課題と展望

今回の事業での課題はスケジュール管理の甘さである。まず、秋のマルシェにてチラシを作成したが、配る期間が短く、目に届く期間が短くなってしまい、多くの方に周知できなかった。その結果お客さんが来られない時間もあった。次に一人一人にできる分野が異なるため、作業量の比重が場合により変わることである。一人で全ての業務をする必要があり、その人頼りになるため、作業困難となった場合、補填することができない。
今後は、目標を明確にし、その目標を達成するためには何が必要かなどマイルストーンを設定し、各自必要な技術、期間を互いに把握し、手助けを行える際は、積極的に行うようにする。
急用の際に、誰でも対処できる様に、互いに技術を教え合い、対応できる様にする。
また、宗円交遊庵やんたんHPを誰もが編集できる様な形にして宗円交遊庵やんたんの方に引き継ぎできる様にする。
地域住民を中心としたイベントを開催し、町内外問わず大勢の方が宇治田原町の魅力を知ってもらう機会を作る。

(6)事業実施を通じて見出された特長

  1. ポイント1「技術力」
  2. ポイント2「社交性」
  3. ポイント3「根性」

活動団体情報

代表者
谷口 ひとみ

連絡先
REC事務部(京都)

主な連携メンバー
宗円交遊庵やんたん、宇治田原町役場

主な活動地域
宗円交遊庵やんたん,龍谷大学瀬田キャンパス

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