活動の概要
京都市は、外国の観光雑誌で人気観光地1位に選ばれた。数多くの外国人観光客が訪れているが、安全面や衛生面において問題が生じている。観光客のマナーの在り方について検討していく上で、観光客の意見も地元住民の意見も尊重したいと考えている。
そこで、今後ますます外国人観光客が増加すると見込まれるため、学生目線からこの問題を解決する方法を検討し、実行する。
また単に外国人のマナーアップだけでなく、観光客を迎える側にも観光に対する理解を深めること、おもてなしの心を学ぶことなどが必要であることから、ホストとゲストの相互理解を促すための活動を行うことを目的とする。
活動の内容
本学法学部、法学研究科の学生を中心に結成された「みらいの環境を支える龍谷プロジェクト(みらプロ)」では、日本のより良い環境形成のために現実社会で起きている出来事を学ぶことで21世紀の景観とまちづくりについて研究しています。 本事業は日本に訪れる外国人観光客のトラベルマナーとおもてなしについての実践的な取り組みを行うものです。 具体的には(1)トラベルマナーの情報収集・分析、(2)マナーコミュニケーションの立案・実施、(3)プロジェクト成果の発信の3つの柱で取り組んでいます。
(1)においては1. 現地調査・比較調査(関係する行政機関・団体・NPOへのヒアリング、地元住民へのアンケート調査、収集した情報の分析)を行います。つぎに、2. 外国人留学生とのワークショップを行います。さらに、3. 外国人観光客へのアンケート調査(複数回)・収集した情報の分析を行い、④比較文化論研究(観光白書、行政が公表している情報、旅行雑誌や参考書等を用いる)を行います。
(2)においては1. コミュニケーションカードの作成及びテスト使用、2. 観光の環境整備を整えるための旅行会社・交通機関・商店街へのアプローチ、3. その他、様々な情報発信を行います。
(3)においては関連する観光庁、文化庁等への学生提言の作成・提出を行う予定です。
京都市役所産業観光局(MICE)へのヒアリング
外国人に人気の日本の観光スポット「伏見稲荷大社」にて観光客にアンケートを実施
これまでの成果
- 外国人留学生とのワークショップから、様々な国籍の学生から見た外国人観光客のイメージを把握し、観光に関する改善案を提案しました。
- 伏見稲荷大社で、外国人観光客を対象にアンケートを2回行いました。その際、留学生の協力のもと、英語、中国語、韓国語の3種類を作成して実施しました。外国人観光客が不便に感じていることは、主にWi-Fi等の通信環境の不備、掲示の不足、日本人とのコミュニケーションの3つであった。また、伏見稲荷大社周辺の地元住民の方にアンケートを行い地元と交流を図りました。
- 伏見区役所深草支所、伏見稲荷大社、京都市役所産業観光局(MICE)に質問状を送りヒアリングを行い、京都市の観光の現状や、課題(宿泊施設の不足、通訳者の不足等)について伺うことができました。
- 観光政策に関し、国の観光庁の白書および京都市の観光政策を分析し、質問状を作成した。また、観光に関する文献を収集し、分析を行っているところです。
外国人留学生との観光に関するワークショップ
今後の目標・課題
- 嵐山おもてなしビジョン推進委員会など、先進的な取り組み団体へのヒアリングを実施する予定です。
- コミュニケーションカードを作成し、実験と配布を行います。これは、外国人観光客と日本人が筆談を使ってコミュニケーションをとるための道具(例:道や駅を尋ねる日常会話など)として用います。
- アンケート分析・観光研究を継続的に行います。今までに調査した外国人観光客・地元住民の方へのアンケートを分析し、情報収集します。また、旅行雑誌や参考書、観光白書などを研究し、観光への理解を深めます。
- 学生提言を作成する予定です。活動の集大成として収集・分析した情報をデータ化し、学生目線からの観光立国の在り方を提示します。
受賞・助成採択実績
2015年度 京都市・大学コンソーシアム京都「学まちコラボ事業」
学まちコラボ事業認定式
お問い合わせ
活動団体情報
代表者
牛尾 洋也
(法学部教授)
連絡先
京都市役所、伏見区役所深草支所、伏見稲荷大社、深草稲荷保勝会
主な連携メンバー
2015年5月
活動開始時期
京都市