龍谷チャレンジ社会連携プロジェクト(社会連携・社会貢献活動部門)(2023年度龍谷チャレンジ採択事業)

(1)事業の概要

深草の歴史について知ってもらうことで、地域の伝統や文化を次の世代に継承することを目的として活動した。近隣の小学校を中心に深草デジタルアーカイブを活用しながら遊びを通じて深草の歴史を継承する。まちあるきでは、昨年度小学生にルートを任せると近所の公園巡りになってしまったという反省から、大学生が深草の名所を設定してクイズを出題するスタンプラリー形式で実施した。深草今昔かるたは、取り札は深草デジタルアーカイブの写真を使用し、読み札は大学生がサポートする形でかるたの50音を小学生に考案してもらった。まちあるきや深草今昔かるたを通じて、小学生に遊びを通して深草の歴史を知ってもらうことが出来た。

(2)事業実施に至る経緯と背景

小学校と連携した経緯として小さい頃から「深草アーカイブ」を通して深草の歴史や文化に触れてもらうことで「深草アーカイブ」の存在を身近に感じてもらいたいと考えたからである。これから地域を担っていく小学生に日常に埋もれている地域のいいところを発見するきっかけを提供し「遊びを通して地域を深める」ことで自然と地域への関心や愛着を深めてもらうためにまちあるき、すごろく、かるたを作成した。

(3)事業実施項目

1. すごろく体験

前年度先輩がつくりあげた「深草まちあるきすごろく」を今後の活動の導入として実際に小学生と遊んだ。小学生とすごろくを利用して交流を深めると同時に、深草デジタルアーカイブの見方や使い方を紹介した。

2. 第1回まちあるき(7月)

ルート決めから案内まで小学生主体で実施した。主に公園や商店街をターゲットとし、深草の身近な場所を歩いた。まずは日常的な深草を知ってもらうことを目的とした。

3. 第2回まちあるき(11月)

第1回のまちあるきを踏まえて、深草北陵や聖母女学院など、歴史のある3ポイントを巡る形で実施した。まちあるきをしながら深草アーカイブの古写真と現地を見比べ、小学生と共に違うところや同じところを探した。

4. 第3回まちあるき(11月)

日程が合わず、当日は参加することは出来なかった。企画内容はポイント地点を13個用意し、スタンプラリー形式で実施。各ポイントではその場所に関するクイズを出題し、その内5ポイントでは簡単なレクリエーションを用意した。

5. 伏見連続講座(2月)

深草アーカイブ実行委員会が開催する、深草デジタルアーカイブに関する講座に参加した。そこで、只友ゼミナールのアーカイブプロジェクトでは深草デジタルアーカイブをどのように活用しているのかを紹介した。

(4)事業の成果

すごろく体験、アーカイブ導入

前年度作成したすごろくを今年度関わった深草小学校6年生の児童と体験して遊ぶことで、今後活動していくにあたってゼミ生と児童の関係を深めることが出来た。また、深草デジタルアーカイブの使い方を教えたことで、今後まちあるきやかるたでアーカイブを使用していくにあたって導入が出来た。深草デジタルアーカイブの写真には児童も興味津々で、自宅でも検索して写真を見ると語る児童もいた。

まちあるき

前年度のまちあるきでは公園巡りになってしまったという反省点から今年度ではスタンプラリー形式のまちあるきにしたことで、深草小学校の児童の地域の知識がより身に付いた。また、今年度はまちあるきを3回実施し、身の回りの日常を発見する回、深草の歴史ある場所を巡り知識を身に付ける回と段階を踏んだことで、3回目の全校生徒のまちあるきでは今まで児童がゼミ生から教えてもらった知識を下級生に伝えることが出来た。また、3回目のまちあるきでは各ポイント地点でクイズや簡単なレクリエーションを設定したことで、単なるまちあるきではなく児童が意欲的に、楽しんでまちあるきに取り組むことが出来た。

かるた

かるたの取り札の写真を深草デジタルアーカイブの写真にすることで、かるたという遊びを通して深草の歴史を学ぶことが出来た。また、かるたの読み札をゼミ生がサポートする形で児童に考えてもらったことで、ゼミ生と児童が共同してかるた作りに携わることが出来た。

(5)課題と今後の展望

今回の事業での課題はまちあるき、すごろく、かるたを実施する時期を計画していたが一つ一つに時間がかかってしまいズレが生じてしまったため計画的に行うことが出来なかった。その結果、自分たちだけで作業を行うことが増えてしまい小学生に参加してもらう機会が減ってしまったため「深草アーカイブ」についての入門学習は行えたものの活用した取り組みを行うことが出来なかった。
今後は連携先の活動を含めた活動内容をより詳細にまとめ準備を早い段階で始めることが必要であると考える。時間割に合わせて積極的に小学校に行くようにし、小学生との活動時間の確保と見通しをもっと入念に立てなければならない。

(6)事業実施を通じて見出された特長

  1. ポイント1「多世代への情報発信」
  2. ポイント2「安定した参加者確保のためのニーズの把握」
  3. ポイント3「円滑にイベントを運営するための事前準備」

活動団体情報

代表者
いとをかし深草アーカイブプロジェクト
西田 祐翔

連絡先
REC事務部(京都)

主な連携メンバー
京都市立深草小学校、深草アーカイブ実行委員会、京阪ホールディングス、E-TOKO深草

活動開始時期
2023年4月

主な活動地域
京都市伏見区深草周辺

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