小中高生向けオンラインプログラミング教室

(1)事業の概要

小中学生向けのオンラインプログラミング教室を運営し、リモート環境下で指導を行う。初めてのプログラミングから本格的なプログラミングまで幅広く対応しており、ゲーム・アプリ開発を通して学ぶことができる。さらにオンライン指導とは別に、対面でのプログラミングワークショップの開催なども行い、事業の目的である子どもたちへプログラミングに触れるきっかけ作りにも取り組んでいく。

(2)事業実施に至る経緯と背景

大学入学後から小中学生対象のプログラミング教室で講師のアルバイトをしていたが、教室が閉鎖されることになり、学びの場を失う生徒たちを何とかしたいと思うようになった。以前から将来的には自分の教室を持ち、ゆくゆくは教育分野に携わりたいという思いも抱いていたため、オンラインプログラミング教室の起業を決意した。アルバイト先に伝えたところ、生徒の継続指導の許可をいただくことができた。

(3)事業実施項目

  • 定期的なHPのブログ更新
    HPには教室概要だけではなく、教室の最新内容を定期的にブログとして載せることで、対外的に認知してもらえるように取り組んだ。例を挙げると、新しいカリキュラムを導入したことや、三者面談をして定期的にフォローアップをしていることが分かるようにブログ更新を行った。
  • 夏休みプログラミングワークショップの開催
    子どもたちへプログラミングに触れるきっかけ作りの一環として、2024年8月末に夏休みプログラミングワークショップを開催した。会場は龍谷大学の瀬田キャンパス、深草キャンパスの両方で行い、2日間実施した。2023年12月にもワークショップを開催した経験を活かし、チラシ制作やポスト投函を通した認知活動、参加者の万が一のケガに備えたイベント保険加入などを通じて開催した。
  • Yahoo!広告を用いた広告運用
    HPとは別のランディングページを作成し、Yahoo!広告を使いサイトへの流入数を増やす広告運用を開始した。Googleアナリティクスを用いてサイトへの訪問者数の把握やページのスクロール率、ページの移動経路、ページ滞在時間などのアクセス解析を行い、最適化に向け逐次ランディングページの調整を行った。
  • 新カリキュラムの制定
    教育用プログラミング言語をマスターした受講生のために、発展コース3つの導入を行った。近年注目されているゲーム開発エンジンのGodot EngineやRoblox Studioの受講コースを取り入れ、子どもたちの興味関心に合わせてコースを導入した。競技プログラミング「AtCoder」サポートも開始し、論理的思考力をアウトプットする機会も導入し始めた。

(4)事業の成果

  • HPの定期的なブログ更新から本校を知っていただき、ネット検索から新規生徒1名を獲得した。
  • 引き継いだ生徒7名中6名が継続受講している(2023年8月から2025年2月現在までの19か月)。
  • 「ジュニアプログラミング検定」受験にチャレンジした受講生10人全員が合格した(1級5人、2級3人、3級2人)。合格した受講生の保護者からは、「合格体験から、子どものやる気と自信が身についたと思う」とコメントをいただいている。検定合格は保護者にとっても、子どもの実力が身についていることを客観的に判断できる材料となっている。
  • プログラミングワークショップは2023年8月23日に瀬田キャンパス、25日に深草キャンパスの2日間で実施し、計9名の子どもたちが参加し大盛況であった。ワークショップ参加者の保護者へアンケートを実施し、オンライン教室などリモートでの習いごとに抵抗があるか、プログラミング教室に興味はあるかを確認した。5段階評価中3.8で、リモートでも習いごとにあまり抵抗がないことがわかった一方、プログラミング教室の優先度については57.1%が他の習いごとより低いと回答した。ワークショップを通して地域の子どもたちにプログラミングに触れる機会を与えることができ、「楽しかった!」と喜んでくれていたため、プログラミングに興味を持ってもらえたと自負している。

(5)今後の課題と展望

今回の事業での課題は、教室を知ってもらう手段が少なく、大手競合他社と比較して体験授業・入会までのハードルが高いことである。広告運用を始めたが入会申し込みにまで繋がらず、苦戦している。大手のプログラミング教室は広告や口コミで広く認知されているのに対し、本事業のような小規模教室では認知度が低く、ブランドの信頼性や、保護者が安心して子どもを通わせるうえで「本当に大丈夫なのか?」という不安を持たれる可能性がある。
今後は大手競合他社と同じ土俵で勝負するのは分が悪いため、個人ならではの認知活動に注視したいと考えている。例えば、SNSで授業風景や生徒の制作作品を発信したり、YouTubeにテキストプログラミングコースのチュートリアル動画を投稿したりすることが挙げられる。HPのブログから入会したお子さまは、自身で調べて学びたいコースがある教室を探し、見つかったのが本校であった。これらの経験も踏まえ、大手と差別化するため、現在のブログ更新と合わせてSNSをフルに活用し、認知活動を頑張っていく。

(6)事業実施を通じて見出された特長

  1. ポイント1「サポートを充実させて継続率を大切にする」
  2. ポイント2「競合他社が多い業種はSNSやブログでの情報発信が必須」
  3. ポイント3「固定費を可能な限り減らしてスモールスタート」

活動団体情報

代表者
竹内 槙作

連絡先
REC事務部(京都)

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