のとコネクト

(1)事業の概要

能登と京都の2軸での活動となった。「能登とのつながりを増やす、強くする、絶やさない」ことを目標として活動を行った。能登では地震発生当時からつながりを持たせていただいている地域の行事に参加させていただいたり、イベントの運営に携わらせていただいたりした。その体験を京都へと持ち帰り、能登について考えることのできる、身近に感じられる場づくりを学校内から学校外へと展開した。

(2)事業実施に至る経緯と背景

2024年1月の能登半島地震発災直後より、前身団体「能登支援ネット」が七尾市田鶴浜地区での現地支援に関わってきた。復旧から復興へと地域の段階が移る中、活動も関係性を継続し、時間を共にする関わりへと変化した。一方で時間の経過に伴い、能登地域以外の人々の関心が薄れており、能登について話す機会も多くない。そこで、現地の「忘れないでほしい」という声を受けたこともあり、能登への継続訪問と京都で語り合える環境づくりの必要性を踏まえ本事業に至った。

(3)事業実施項目

能登での活動

  1. 輪島市和光幼稚園でのGO縁日
    東部商店街振興会にお誘いいただきイベント開催の補助、出店を行った。対象が小さな子供むけであったため、そういった子供たちでも楽しめるようにシャボン玉を飛ばしたり、お菓子つかみ、お宝すくいをしたりした。またloop upとも協働し、子供向けのワークショップも行った。
    また、新しく入ったメンバーの初訪問の機会だったため、現状を把握するため現地でのフィールドワークも行った。
  2. 輪島市門前町黒島地区への訪問
    輪島市門前町黒島地区に住まわれている方のご自宅にて、震災後の改修作業に伴って家財の移動作業のお手伝いを行った。改修作業を円滑に進めるため、室内にある家具や生活用品をほかの場所へ移動させる作業に取り組んだ。また、校友会との共同企画の実施に向けて、道の駅などの店舗に赴き活動に必要な物品の調達を行った。
  3. モルック大会への参加
    避難所支援でご縁をいただいた七尾市田鶴浜地区の方にお誘いをいただき、モルック震災復興ななお大会へ参加をした。地域の方のチームに私たち大学生が入らせていただき、一緒にモルックを楽しむことが出来た。
  4. たつるはまのつどいの準備
    2024年の地震発生以降、毎年1月1日に行われている「たつるはまのつどい」の事前準備に参加させていただいた。これまでの龍谷大学と田鶴浜の関わりを可視化する取り組みとして、田鶴浜への感謝の気持ちや田鶴浜への思いを伝えるポスターを滋野正道研究室内で作成して提示した。ポスターには、のとコネクトのメンバーが田鶴浜との関係の深浅に関係なく、それぞれの立場から感じている田鶴浜への感謝の気持ちや思いに加えて、これからも関わり続けるという意志を一言ずつ書き、これまでのつながりとこれからの関係性を形として伝えられるよう取り組んだ。
  5. 左義長への参加
    田鶴浜で行われている左義長へ準備から開催までご一緒させていただいた。準備では、左義長で使用する竹を立てるお手伝いを行い、地域の方々と協力しながら設営に取り組んだ。当日は、お茶やお菓子の提供を担当し、参加された地域の方々が安心して過ごせるよう運営の補助を行った。提供の際には、直接コミュニケーションを取ることも多く、地域の方々と交流する機会を得ることができた。
    また、能登町にある聴覚障がい者向け就労支援施設やなぎだハウスにも訪問し、施設内の見学に加えて、マルシェで販売する商品の受け取りを行った。見学では、実際に作業されている様子を拝見し、やなぎだハウスの利用者の方々とも直接やり取りをさせていただき、日々の活動や取り組みについて知る機会となった。

京都での活動

  1. 東本願寺の報恩講への参加
    東本願寺の報恩講の震災復興ブースで協力してほしいとお声掛けいただき、参加した。ブースに立ち寄ってくださった方へ能登の状況を伝えたり自分たちの体験を伝えたり、募金を募ったりした。京都にいる人々の能登への関心の希薄化を実感したため、より関心を持ってもらうためにはどのように働きかけるのがよいかを考える機会ともなった。
  2. 「能登Meets/きっかけテラス」の開催
    昨年度の活動から、緩やかな雰囲気の中で、能登を話題として交流や対話ができる場の必要性を感じた。そこで、今年度はそのような場を「能登を想い続ける場」として開いていく活動を行った。
    前期には、龍谷大学の学生をターゲットとして、学内で「能登Meets」を3回開催した。石川県の名産品であるほうじ茶を片手に、自由に話してみようというコンセプトで開催し、「緩やかな雰囲気で参加しやすく、能登について楽しく話したり、知ることができた」という参加学生の声をいただいた。学内での開催にも関わらず、社会人の方にも参加いただいたこともあり、能登を想い続ける場の必要性を改めて強く実感した。
    後期にはより発展させた形で、龍谷大学ボランティア・NPO活動センター(以下ボランティアセンター)との協働企画として「きっかけテラス」を1回開催した。深草商店街のフリースペース「タカギヒロバ」をお借りして開催し、ターゲットを学生だけに限定せず、深草地域の方々にもご参加いただくことを目指した。のとコネクトとボランティアセンターが協働する上で「能登半島のことや、災害のことについて、楽しみながら興味を持つきっかけをつくる」というコンセプトを設定した。当日は能登Meetsでも振る舞っていたほうじ茶や、日頃触れる機会の少ない非常食を片手に語り合い、穏やかな雰囲気での交流を行った。また、ボランティアセンターは防災リュックの中身を考えるワークショップを開催したり、のとコネクトは能登の名産品を振る舞う企画を持ち込んだりするなど2つの団体が協働し、様々な角度から興味を持ってもらえるよう工夫した。
  3. 「龍RonCafé」での校友会との協働企画の実施
    前述した「能登Meets」において、のとコネクトと龍谷大学校友会の職員さんとの繋がりが出来た。その繋がりから、龍谷祭のホームカミングデーにおいて、協働して企画を開催する運びとなった。ホームカミングデー内の「龍RonCafé」において、日本酒やおつまみをはじめとした能登の名産品を提供した。龍谷大学の同窓生の方々にただ商品を届けるだけでなく、商品の情報から能登に関する話題や、私たちが活動で育んできた想い、見てきた様子などを併せて語ることで、能登への関心を持てるきっかけとなる場を目指した。今の能登の様子や、能登のために活動する私たちのとコネクトの姿を伝えることができた。
  4. のとマルシェの開催
    消費応援のためと、商品をお渡しする方に今の能登の現状を伝えるためという2つの目的で、龍谷大学のオープンキャンパス、伏見区にある大光寺の耳祭り、龍RonCafé、きっかけテラスなどでのとマルシェを開催した。

(4)事業の成果

  • 現地での活動
    和光幼稚園でのイベントや左義長への参加を通して、地域の子どもたちや住民の方々との「立場を超えて、名前で呼びあう関係性を以て地域とつながる」目標を達成できた。
    また、やなぎだハウスの訪問を通して地域の福祉活動への理解を深め、今後の継続的な関わりにつながる機会となった。
  • 「能登Meets/きっかけテラス」の開催
    前期の能登Meetsから始まり、後期にはボランティアセンターの防災チームとの協働を行うことで内容の拡充を図った。大学のある深草地域に、能登のことや災害について緩い雰囲気で話すことのできる場を作ることができた。「こういう楽しい場ならまた来たい」という声もいただき、来てくださった方に興味を持つきっかけを与えるという、コンセプト通りの場にすることが出来た。能登Meets、きっかけテラス通算で70人程にご参加いただき、能登を想う輪の確かな広がりを実現した。
  • 「龍RonCafé」での校友会との協働企画の実施
    能登Meetsからつながりのできた職員さんと協働して行うことで学生だけでなく、大学外の方や大学関係者にも能登のことを知ってもらえるきっかけとなった。団体に所属する学生がパンフレットを50部作成し、配布した。主催者の方からもご好評をいただいた。
  • のとマルシェの開催
    前期から通算5回開催し、能登の商品の消費応援に繋げた。また、大学だけでなく深草地域や伏見地域でもマルシェを実施することで、大学周辺の地域の方々に能登への関心を持ってもらうきっかけとなった。

(5)今後の課題と展望

今回の事業での課題は能登半島現地へ行く際の費用の面である。のとコネクトのメンバーの人数が増えたり、現地へ行く頻度が増加したりしたために、交通費を中心とした費用が昨年度よりも増加した。能登半島との繋がりをもとにして行う活動のため、今後も行く際の費用は増加が見込まれる。現状、龍谷チャレンジやボランティアセンターの補助金、マルシェの売上を現地へ行く際の費用に充てているが、その他の資金源を模索する必要があると考える。
今後は能登で出会った人々との活動の幅を広げていきたいと考えている。現状、私たちが能登へ行くのは、現地での行事に合わせることが多い。今後は、私たちが能登へ行く機会を自ら作り、そこに能登の人々を巻き込み、今ある関係をより広げたいと考えている。また、京都で行うきっかけテラスやのとマルシェも、能登の人々と協働できる形にしていきたい。深草地域と能登半島の繋がりを作ることにも魅力を感じており、実現に向けて動いていく。

(6)事業実施を通じて見出された特長

ポイント1「特定地域に関わるうえでの態度・姿勢の重要さ」

ポイント2「活動における自発性の重要さ」

ポイント3「問題意識の発信の仕方を工夫する重要さ」

ポイント4「活動内容の充実のための、他団体との協働の重要さ」

お問い合わせ

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活動団体情報

代表者
佐々木 滉介

連絡先
価値創造推進部

主な連携メンバー
七尾市田鶴浜スポーツクラブ、田鶴浜地域づくり協議会、 輪島市門前地区、東部商店街振興会

主な活動地域
七尾市田鶴浜地区

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