(1)事業の概要
京都の伝統工芸品である絞り染めの認知向上と技術保存を意義として活動する。その意義を果たすために、絞り染めの工房に協力を依頼し、共同制作した商品をあべのハルカス近鉄本店で開催される「ハルカス学園祭」にて販売する。そして、販売による絞り染め製品の普及と、それに際する広報活動・アンケートにより、絞り染めに対する理解度や購買意欲を高めることを目指す。
(2)事業実施に至る経緯と背景
今回この事業を実施に至った経緯は、先輩方が行っていた活動の継続並びに、絞り染めという文化を更に知ってもらう事を狙ったのが活動の始動理由であり、背景としては、自分たちの視野を広げることや、普段からは経験出来ない様なことを大学生のうちから経験する事を目指すということです。
(3)事業実施項目
(1)絞り染め商品の作成
- 連携団体との連携を図り、絞り染めの認知向上及び理解促進を目的として学生が主体となって商品の企画立案から作成を担った。
- 絞り染めの良さを活かしたミニタオル、ふろしき、ブックカバーを作成した。
(2)ハルカス学園祭への出店・販売
- 私たちの目的である認知向上・理解促進を成しえるための機会としてハルカス学園祭に出店し、販売を通してより多くの人に知ってもらう工夫を行った。
(3)絞り染め認知度の調査の実施
- 今回のアンケート調査では、①購入した商品、②選んだ理由、③価格の印象、④絞り染めについてどの程度知っていたか、⑤絞り染めのイメージの変化、⑥本商品を知ったきっかけ、⑦性別・年代の項目について実施した。
その結果、④の項目において「絞り染めのことをよく知らない」と回答した方が、想定以上に多いことが明らかになった。今回の回答者はいずれもガチャガチャを利用してくださったお客様であることから、私たちのガチャガチャという販売手法は、絞り染めをあまり知らない層にも興味を持ってもらう有効なアプローチであったと考えられる。
(4)事業の成果
- 実体験を通じた絞り染めの認知向上と理解促進:学生自らが企画から絞り・染め・ラッピングまで全工程を手作業で行い、その実体験をもとに接客したことで、来場者に絞り染めの技法を深く知ってもらう機会となった。一点ごとに異なる模様の成り立ちを自分の言葉で説明することで、多くの来場者の関心を引き出すことができた。
- 作り手の顔が見えることによる「納得感」の創出:「自分たちが作った」という事実が最大の説得力となり、来場者は一点ものの価格や背景に深い納得感を示した。学生の熱意と技術が形になった商品を通して、大量生産品にはない「手仕事の重み」を来場者と共有できた。
- 伝統工芸に対して「敷居が高い」「自分には縁がない」と感じがちな学生や 20 代の若年層に対し、数百円で楽しめるゲーム性のある「ガチャガチャ」を入り口として提供した。結果として、アンケート回答者(32 名)のうち約 6 割を占める「これまで絞り染め商品を買ったことがない層(潜在顧客)」の初回購買を引き出すことに成功した。
- 来場者の多くは絞り染めの存在自体は知っていたものの、「高価」「自分には縁がない」といった固定観念を持っていた。しかし今回、伝統的な渋いデザインではなく、現代的な配色や、日常使いしやすいアイテム(ミニタオルやブックカバーなど)を提案したことで若者から中年層の購買行動を引き出した。
(5)今後の課題と展望
今回の事業課題は、①データ取得、②チーム運営、③企画の三点である。まずデータ取得ではアンケート回答数が不足したため、店舗前での一問形式アンケートを導入し改善を図る。次に、チーム運営では前提条件のすり合わせ不足と班間連携の弱さが見られたため、報告テンプレートを作成して情報を統一し、会議前準備を徹底して共通認識を持った上で議論を進める体制が必要である。さらに企画では、ワークショップのロールプレイが不足していたため、事前検証を前提とした日程設計を行うことが重要である。
今後はまず在庫の販売を最優先課題とし、収益回収を進める。同時に、今回ハルカス学園祭で得られた課題や改善策を体系化し、運営マニュアルとして整理することで再現性のある仕組みを構築する。特に業務手順、情報共有方法、企画準備プロセスを文書化し、次年度以降のメンバーへ円滑に引き継げる状態を整える。これにより単発の取り組みで終わらせず、継続的に成果を生み出せる運営基盤の確立を目指す。
(6)事業実施を通じて見出された特長
ポイント1「アンケートを紙でお客様に書かせるのではなく、QRコードなど簡単にすることでアンケートの人数を増やしていた」
ポイント2「ハルカス学園祭において、他大学はお客様の目を引くための活動を多くしていた」
ポイント3「伝統工芸品であっても、ガチャガチャなどの目を引くものがあれば、人が寄ってくるということ」
お問い合わせ
活動団体情報
代表者
久世 朔深
連絡先
価値創造推進部
主な連携メンバー
絞り工房にしむら、あべのハルカス近鉄本店
主な活動地域
大宮地域