(1)事業の概要
京丹波町の特産品である黒豆を活用し、若年層をターゲットとした「SNS映え」する新商品「黒豆トゥンカロン」を開発した。眞鍋ゼミの集大成である和輪話フェスにおいて商品化と販売を実現した。
また、ゼミ運営のSNS等を通じて活動の過程を随時発信するとともに、オープンキャンパスマルシェでは高校生向けに商品を販売した。商品と情報の両面から若者へ直接アプローチすることで、京丹波町の認知度向上と将来的な訪問意欲の喚起を図ると同時に、黒豆の新たな活用方法を見いだすことに成功した。
(2)事業実施に至る経緯と背景
本事業は、ゼミ活動の⼀環として地域課題に向き合う中で、京丹波町が少⼦⾼齢化や⼈⼝減少といった課題を抱えている現状を知ったことがきっかけである。現地訪問や農家の⽅へのヒアリングを通じて、特産品である黒⾖の魅⼒が⼗分に若年層へ届いていないことを実感した。そこで、特産品の新たな活⽤⽅法を模索し、若者向けの商品開発とイベント出店を通じて、黒豆の魅力と地域の魅⼒を発信する本事業を企画‧実施するに⾄った。
(3)事業実施項目
(1)調査に基づく黒豆トゥンカロンの開発
若者の黒豆に対する認識を把握するため、Googleフォームを用いたアンケート調査を実施し、黒豆に対する印象や日常的な摂取頻度などについて分析を行った。そして商品開発をしていく中で、深草こども食堂に通う小学生による取材を受ける機会があり、その内容が深草こども新聞に掲載された。この取材を通じて、黒豆が小学生の間でも人気が高くないことが明らかとなった。
これらの調査結果を踏まえて商品開発をさらに進め、和輪話フェスへの出店に先立ち、農家の方との共同試作会や、京丹波町で開催されたマルシェにおける役場職員への試食調査を実施した。多様な立場からの意見を取り入れることで、地域住民の方々にも受け入れられる商品開発を目指した。
さらに、Questionに在籍するパティシエールからも助言を得ることで、味の完成度をより高めた製品づくりに取り組んだ。
また、商品完成後のマルシェ出店時には、京丹波町の名称と特産品であることが伝わるパッケージやPOPも制作し、地域ブランドの訴求⼒を⾼めた。さらに、継続販売を⾒据え、農家の方へ共有可能な形でレシピを⽂書化した。
(2)マルシェへの出店
本事業における商品完成後の⼀つのゴールとして、所属ゼミが主催する「和輪輪フェス」への出店を位置づけた。本イベントは若年層の来場者が多く、若者向けに開発した商品のターゲットと合致している。販売時には商品の魅⼒に加え、京丹波町の観光資源や地域課題についても紹介し、対話を通じて地域理解を促進した。
また、京丹波町内でも販売を目指すことで、地域内外双⽅への認知向上と継続的な関係構築を⽬指した。
(3)京丹波町での継続販売および地域還元活動
ゼミ主催イベントでの商品完成および販売を一つの到達点と位置付けつつ、それを最終目標とはせず、活動の成果を地域へ還元することを重視した。イベント終了後は実際に京丹波町を訪れ、町内イベントや関連施設での販売継続に向けた計画を立案した。
地域内で商品を展開することで、外部への情報発信にとどまらず、地域住民にも本取り組みを知っていただく機会の創出を目指した。また、地域との関係性を深め、単発の企画で終わらない持続的な連携体制の構築を目指した。
(4)事業の成果
- ゼミ主催イベント「和輪輪フェス」への出店を、商品完成後の重要な到達⽬標として設定した。本イベントは若年層の来場者が多く、若者向けに開発した商品を直接⼿に取ってもらう最適な機会となった。実際の販売を通じて、味や⾒た⽬に対する率直な意⾒を得るとともに、黒⾖という⾷材を若者世代に再認識してもらう機会を創出した。
- 若者の黒豆に対する捉え方を把握するため、Googleフォームを用いた事前アンケート調査を実施し、黒豆に対する印象や日常的な摂取頻度、若年層におけるイメージについて分析を行った。また、地元の子どもたちからの意見も参考にしながら、その結果を踏まえて商品内容や訴求方法の見直しを行った。これにより、黒豆が「おせち料理の食材」という固定的な印象にとどまらない可能性について検証した。
- 和輪話フェスへの出店に先立ち、農家の方との共同試作会の実施、京丹波町役場職員への試食調査やパティシエールからの助言を取り入れながら、試作と改良を繰り返し行った。その結果、味に対する満足度の向上を図ることができた。また、外部からの意見を積極的に反映することで商品の完成度を高め、販売前に継続的な改善を行う体制を構築した。
- ゼミ主催イベント終了後も京丹波町を訪れ、町内での販売を継続する計画を立てた。これにより、学内イベントで完結するのではなく、地域へ還元する取り組みへと発展させ、継続的な連携関係を築くことができた。
(5)今後の課題と展望
今回の事業での課題は、商品のクオリティを追求するあまり完成が遅れ、イベント出店が後⼿に回ったことが最⼤の反省点である。その結果、試⾏回数が不⾜し、販売時の⼝頭説明以外で京丹波町の魅⼒を⼗分に伝えきれない場⾯があった。
また、使⽤⾷材の特性上、⻑期保存が困難であったことも販路拡⼤の制約となった。今後は、商品開発のスケジュール管理を徹底するとともに、保存性の向上や、商品自体に町の情報を含ませる⼯夫が必要である。
そして、ご協⼒いただいた「株式会社京丹波えだまめファーム」さま、「京丹波町役場」の担当者さまへ最終結果の報告を⾏い、開発した「黒⾖トゥンカロン」のレシピを提供することで、地域への直接的な還元を⽬指す。
また、龍谷大学のオープンキャンパスマルシェへも出店し、本プロジェクトの成果発表と京丹波町のさらなる認知度向上を図る。
この⼀連の活動を通じ、学⽣の視点から地域の特産品を再定義し、持続可能な地⽅創⽣モデルの⼀助となるよう取り組む所存だ。
(6)事業実施を通じて見出された特長
ポイント1「ターゲットに合わせた地域資源の再定義」
ポイント2「⽬標達成から逆算した徹底的なスケジュール管理」
ポイント3「⼀過性で終わらせない地域への還元」
お問い合わせ
活動団体情報
代表者
⽥坂 萌愛
連絡先
価値創造推進部
主な連携メンバー
京丹波えだまめファーム、京丹波町役場、question
主な活動地域
京丹波町